誕生日も「くら寿司」で祝っちゃう? 予約不要のサプライズ演出、回転レーンのエンタメを強化へ
■ 回転レーンの強みを生かす、予約不要の新企画
いつもは寿司が流れてくるレーンに、愉快に現れる「ケーキ」や「キラキラ電飾」──。そんな「ハレの日」をお祝いできる新サービスが、回転寿司チェーン「くら寿司」(本社:大阪府堺市)で、11月16日から順次スタートする。 【写真】「1人での贅沢食べ」も意識したというミニホール(1000円) 食品ロスの削減や迷惑行為の防止のため、近年は「回転しない」が主流になってきた寿司チェーン業界。そんななか、大手で唯一「回転レーンでリアルに寿司を回す」ことにこだわり続けている「くら寿司」。インバウンド需要で、売上げの年間決算は昨年越えの見通しという好調ぶりだが、物価上昇での「節約志向=外食控え」の動向を受け、今秋から回転レーンの強みをいかした新企画を打ち出す。
新サービス『プレゼントシステム』は、誕生日などの「ハレの日」を盛り上げる、来店ならではの「体験型」企画。まずはタッチパネルで、特別メニューとメッセージを選択。しばらくすると、ポップな音楽とともにレーン上にキラキラ光る馬車などの電飾が現れ、横のミニパネルから「注目!」の声&文字が。テーブル中央に来ると、パカっと注文品のカバーが自動で開き、ケーキなどが登場するサプライズな仕掛けに。 予約不要のため、気軽に日頃の感謝を伝える場や推しの記念日など、さまざまなシーンで活用できそうだ。特別メニューは、「1人での贅沢食べ」も意識したというミニホール「季節のフルーツケーキ」(1000円)をはじめ、卵黄のコクが魅力の「季節のフルーツ プリンアラモード」(800円)、海鮮具材がたっぷりの「特撰ばらちらし」(1000円)の3種。ミニパネルに表示されるメッセージは「おめでとう!」など2種から選択できる。
同企画は「ハレの日に外食したいメニュー」調査(「ぐるなび」調べ)で1位が寿司だったことから発案され、広報部の小山祐一郎さんは「どこか懐かしいアナログ風演出は親しみやすく、Z世代には新しさも感じてもらえるのでは。注文した方には来るまでのわくわく感があり、敢えて他のお客さまも見れる回転レーンで流すことで、ミニパレードのようなエンタメ感を演出できれば」と「記憶に残る楽しさ」を意識したそう。 11月16日から土日祝限定メニューとして、まずは東京7店舗、大阪3店舗でサービスを開始。大阪では「道頓堀」「なんばパークスサウス」「なんば日本橋」店舗で導入される。来春には全国の店舗で展開予定。 取材・文・写真/塩屋薫