「あの親子はいつまでも仲がいい」と言われる親子が無意識にしている1つの話し方とは
「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されました。本記事では書籍の一部を抜粋してお届けします。 ● 親に「もっと相談してほしい」 「なにかするならちゃんと連絡して」。子どもの管理や助言が必要と思われることは「事前に相談してほしい」と伝えるひと言です。 旅行に行く、リフォームをする、高額な買い物をするなどが考えられますね。親がなんらかの決断で失敗しないようにと気遣うやさしさゆえの言葉だと思います。 しかし、このモノ言いでは、子どものやさしさは伝わらないかもしれません。端的に言えば「勝手なことはするな」と、親を敬っていないメッセージとして伝わってしまうからです。親としてみれば、いい気はしないでしょう。 皆さんの心配の気持ちがこのように誤解されてしまうのは非常にもったいないですよね。
● 主語を自分に変えてみよう こんなときは「なんでも早めに教えてくれるとうれしいな。もっと協力できると思うんだ」という伝え方をしましょう。 この伝え方の優れたところは、メッセージの主語が「子どもである私」であり、その私が「うれしくなる状態」について、意見を述べているに過ぎない点です。 メッセージを受け取った親は「どうすれば、子どもがうれしいと感じるのか」を理解できますから、ごく自然なかたちで、行動変容を促すことができます。 親になんらかの要望を伝えるときには、子どもであるあなたの感情(「こうしてくれるとうれしい」「こうされると悲しい」)を伝えるほうが、すんなりと理解されます。 いつまでも仲良くいられる親子は、自然とこういったコミュニケーションができている印象です。 もちろん、これだけが正解ではありませんので皆さんにあった言葉を見つけていただければと思います。
萩原礼紀