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男女5人仲良しグループってそんなに存在するの？…『約束』『366日』『Destiny』を見て抱いたギモン

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現代ビジネス

石原さとみの「凄み」

　奏(石原さとみ)と、真樹(亀梨和也)は、大学4年のときはしっかりと付き合っていたのだが、事故のあと、何も言わずに真樹は姿を消す。バニラアイスを買ってくると言って(そのあとカオリのクルマに乗る)、そのまま、ほぼ言葉を交わさずに消える。 　12年後の再会のとき(最初ではないが)バニラアイスを真樹は買ってくる。 　恋愛ドラマ展開である。 　石原さとみは、父の死の謎を追う優秀な検事であるが、でも恋愛モードになると恋愛の人にしかみえない。このあたりは、彼女の凄みでもある。 　通して見ていて(最終話を見る前だけれど)謎解きモードをもっとおまけにして、恋愛ドラマとして押しだしたほうがよかったようにおもえる、個人的にそっちの石原さとみが好きだから、ってことなのだけど。なんか、すごくいい、と言いたいのに、まだ言えないというドラマである。 　それにしても「学生時代の男女5人の青春」である。 　とても目立つ。 　男女5人が仲間として一セット、というのは、本当にそんなにふつうに存在していたものか、と不思議な感じがする。 　いや、もちろん、そういうものも存在したことはあるだろう。私もそうだったぞ、と言われる方もそこにおられるかもしれない。 　でも1クールのドラマで、3つも仲良し5人組が出てくると、ちょっと多いなあ、とおもわざるをえない。 　男女5人はどういう男女比率なのか。

恋愛メインだと男3女2？

　『約束～16年目の真実～』は高校時代の映像サークルの5人で、女3に男2である。 　女が多い。でもここには恋愛度が低く、いちおうヒロイン(中村アン)は謎めいている部長(細田善彦)を好きだったらしいが、恋愛展開はほぼ見せない。連続殺人犯が近くにいる、という部分が大きくて、全員が一度、連続殺人に関係していたのではないかと疑われる立場にある。男女、という部分にはあまり意味を持たせていない。 　『366日』は男3で女2である。 　このうちヒロイン明日香(広瀬アリス)と遙斗(眞栄田郷敦)がカップル。でも後半に別の女性も現れ、揺らいでいる。 　残りのうち、智也(坂東龍汰)は莉子(長濱ねる)を好きなのだが、なかなか告白できていなくてもどかしい展開である。 　最後の1人和樹(綱啓永)は同棲していた彼女と別れ、どうやら明日香が好きらしい、ということで、まだどうなるかわからない。 　さすが恋愛ドラマは、高校時代の仲良し5人組が10年経って、いろいろ入り乱れている。 　『Destiny』はいちおう女性3で男性2である。 　女性の1人は第一話で事故死する。男2、女2となり、知美(宮澤エマ)と祐希(矢本悠馬)はすでに結婚して子供もいる。残りの男1、女1がどうなるのか、というところで、構成的はかなり恋愛ドラマぽいのである。 　あらためて見ると、男女5人仲良し同級生物語は、恋愛メインのドラマは「男3・女2」となり、それ以外のドラマは(だいたい謎解きドラマ)「男2・女3」になる傾向がある。 　少ないサンプルながら、この春のドラマから導き出した型である。 　・・・・・ 　【つづきを読む】『河合優実と坂東龍汰のドラマ『RoOT/ルート』が「かなり深い」…！　3回繰り返し見たが、「見るたびにおもしろくなっていく」と言えるワケ』

堀井 憲一郎（コラムニスト）

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