過去最悪の詐欺被害額 70代女性が約1億2000万円の被害 受け子役とみられる男を逮捕 鹿児島
鹿児島テレビ
2024年7月から10月にかけて、鹿児島県内に住む70代の女性が警察官を装った男らに、現金あわせて約1億2000万円をだまし取られた詐欺事件で、県警は12月5日、そのうち約2400万円をだまし取った疑いで、千葉県の26歳の無職の男を逮捕したことを明らかにしました。 県内で過去最悪の被害額となった、うそ電話詐欺の手口とは。 12月5日、詐欺の疑いで逮捕されたのは、千葉県市川市の無職・山本育椰容疑者(26)です。 2024年7月下旬、県内に住む70代女性の家の固定電話に、警察官を名乗る男から電話がありました。 男は女性に通信アプリ・LINEでのやりとりを指示し、顔写真付きの警察手帳のような画像を見せて信用を得ると、通話でこう伝えます。 「あなたは500万円をどこかに送っていますよね」 「あなたは詐欺の重要参考人です」 「あなたの預金が悪いことに使われているので、それらの紙幣番号を確認する必要があります。現金を送って下さい」 女性はその後、2024年10月中旬までの間に、指示された東京都内のいくつかの住所に合計11回、段ボールなどに詰めた現金あわせて約1億2000万円を送り、だまし取られました。 これは県内の詐欺事件では、過去最悪の被害額です。 山本容疑者は現金を受け取る役割のいわゆる受け子とみられ、東京都内のアパートで住人になりすまして、現金約2400万円を受け取り、だまし取った疑いが持たれています。 警察は、捜査に支障があるとして山本容疑者の認否について明らかにせず、引き続き事件の全容解明に向けて捜査を進めています。 県内でも総務省や警察官をかたる詐欺が多発していますが、警察官がSNSで警察手帳の画像を送ったり、現金を送るよう指示することは絶対にありません。 電話などで身に覚えのないお金を要求されたり、預金残高や暗証番号を尋ねられるなどしたときは、家族や警察に相談してください。
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