王者・村上和成が船木誠勝に逆転勝利で初防衛。次期挑戦者に永田裕志を指名。敬礼ポーズで「あの男と勝負したい」【SSPW】
「初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.30」(9月26日、東京・後楽園ホール)のWメインイベント第1試合で行われた「レジェンド選手権試合」で第18代王者の村上和成(フリー)が船木誠勝(フリー)を破り初防衛に成功した。 村上は試合後のバックステージで、名前こそ出さなかったものの敬礼ポーズを見せながら「たまたま今日、このリングに降りてきたあの男と勝負したい」とこの日、SSPWに初参戦した新日本プロレスの永田裕志を次回の防衛戦の相手に指名した。 村上は6月20日に行われた後楽園ホール大会で王者・間下隼人を破り王座を獲得。この日対戦した船木とは18年前に「ビッグマウスラウド」で対戦が決まっていたのだが、船木が同団体を離脱したことから対戦は実現せず。今回は村上が初防衛戦の相手に船木を指名したことから対戦が実現した。
試合は船木が組み付き押し込むもクリーンブレイクで静かな立ち上がり。続く寝技の攻防では村上が足を狙う。グラウンドで村上が上を取るが船木がガードに入れ、下から首を極めに行くが村上がロープ。スタンドで探り合いから村上が強引に一本背負い。船木が下から三角絞め。そして一瞬のスキを突いて腕十字も村上がロープ。 スタンドで船木は距離を詰めコーナーに押し込む。ここで船木が顔面を張ると村上にスイッチが入る。船木がハイキック、張り手、サッカーボールキックもカウント2。船木はチキンウイングアームロックから腕固め、張り手、ヒザと攻め込んでいく。船木は足を取ってグラウンドにいくとクロスヒールホールド。悶絶する村上。なんとかロープもダメージは大きい。
痛めた村上の左足に右ローを連打の船木。しかし村上は蹴り足をキャッチして左ストレートを打ち抜く。そしてダウンした船木の腕を取って起こすとこん身のPKで3カウントを奪った。 村上は試合後の会見で「18年の思い、全部受け切った上で絶対に勝つという気持ちでした。自分の中の己に勝つというテーマを貫いて、あのラッキーなパンチが当たって、僕に勝利というものが傾いた。実際は試合では9割以上押されていたと思う。でも王者になったのは間違いないんで」などと語った。 フィニッシュについては「思い描いていなかった。本当に苦肉の策でした。最初、ローキックで倒された時の時点で、心は8割以上折れてました。でも最後、お互いどこかにスキができます。それを僕が見逃さなかった。本能のまま戦った結果がこうなったのかなと思いますし紙一重だったと思います」と振り返った。