職員名札、名字だけに ひらがな表記で 尾鷲市がカスハラ対策 三重
【尾鷲】三重県尾鷲市は1日から、市職員が業務中に着用する漢字でフルネーム表記の名札を、ひらがなの名字だけに切り替えた。市民が不当要求を強いる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」対策の一環で、視認性を高める効果も狙った。 市によると、これまでに職員からカスハラ被害の報告はないものの、全国的に表記を見直す動きが出ていることから変更に踏み切った。カスハラ防止のプライバシー保護のほか、市内に約7200人いる高齢者への見やすさも兼ねている。 対象は市長と副市長、教育長を除く職員約250人と尾鷲総合病院の全職員約370人。役職の表記は係長以上のみに変更した。ひらがなの名字表記は、県内では松阪市に次ぎ二例目。 市総務課の松永利寛課長補佐は「市民の誰もが読めて、担当者がより分かりやすくなる。カスハラ被害も未然に防ぎ、職員の不安を少しでも減らせたら」と話した。