【記録レビュー】ヤクルト・長岡“打てる遊撃”全試合先発&最多安打
【24年12球団記録レビュー】堅守を武器に若くして正遊撃手となったヤクルト・長岡が、今季はリーグ最多の163安打を放ち、初の打撃タイトルに輝いた。打球方向別の安打割合を見ると、昨季は中堅、左翼方向への安打が47%(47安打)だったのに対し、今季は58%(94安打)までアップ。引っ張り中心の打撃を改めたことが最多安打獲得の一因だろう。守備でも全143試合に遊撃で先発し、5年目で初のシーズン全試合出場を達成。攻守両面で飛躍を果たした。 【表】遊撃手のリーグ最多安打 遊撃のシーズン規定守備試合数(95試合=全試合の3分の2)をクリアし、リーグ最多安打に輝くのはチーム初で、プロ野球では12年の坂本(巨)以来15人目(19度目)。そのうち、長岡は守備率・986で、02年松井稼頭央(西)の・985を上回る最高守備率での達成となった。 また、規定守備試合数にとどまらず、シーズン全試合に遊撃で先発した上でのリーグ最多安打は、94、95年野村謙二郎(広)、99年松井稼頭央、01年石井琢朗(横浜)、09年中島裕之(西)、10年西岡剛(ロ)に次いで6人(7度)しかいない快挙。23歳シーズンでの達成は、松井の24歳を抜き6人の中で最年少になった。華麗な守備に加え、打撃の進化も著しく、来季はどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。(記録課・志賀 喜幸)