蓮舫氏、18日に都知事選公約発表へ 事前運動指摘の枝野氏は「表現に気を付けないと…」
東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に立候補する蓮舫参院議員=立憲民主党に離党届提出=は16日、JR町田駅前で街頭演説した。公約発表のタイミングについて「『蓮舫ビジョン』、私の都政は何をやるか、18日に公表したい」と述べた。「行政は継続性だ。リセットする所はリセットするが、継続すべきものは継続して、皆さんと一緒に作っていく東京都にしたい」と語った。 【写真】「最近問い合わせが多い」という蓮舫氏のグラビア写真集(1989年発売) ■〝排除〟はリーダーの資格なし 蓮舫氏は「権力を有するトップだからこそ、政官業の癒着が疑われることがないよう、政治資金パーティーを行わない。当たり前のリーダーになりたい」と主張し、「行政改革は手段だ。(東京都は)一般会計予算で8・5兆円、特別会計などを入れると17兆円。このお金が正しく適切に使われているのか、洗わせていただきたい」と語った。 枝野幸男前代表も応援演説し、3選を目指して出馬する小池百合子都知事について「〝排除〟する発想の人はそもそもリーダーの資格がない」と批判した。小池氏は平成29年に結党した希望の党(当時)を巡り、安全保障観が異なる民進党(同)の合流希望者を「排除する」と発言した経緯がある。 枝野氏は「排除ではなく包摂する、抱え込む、寄り添うのがまっとうな政治だ。そのまっとうな政治を追い求め続けてきたのが蓮舫氏だ」と力説。「気を付けないとまた何を言われるか分からないので、表現は気を付ける」とも語った。 ■「立民」の文字は消す 枝野氏を巡っては今月2日、東京・有楽町で街頭演説した際、蓮舫氏について「皆さんの力で知事に当選させていただきたい」などと訴え、公職選挙法が禁じている告示前の選挙運動「事前運動」に該当するとの見方がある。 小川淳也前政調会長は蓮舫氏の「弟分」を名乗って登壇し、蓮舫氏について「これほど応援に来るのが嫌な候補も初めて。だって光り輝く太陽の隣で(自分は)蛍光灯だ」と持ち上げてみせた。「これほど大注目の都知事選は初めて。がっぷり四つに組んで、堂々と都政のかじ取り役に送り出したい」と呼びかけた。 蓮舫氏陣営によれば聴衆は約2000人。立民は無所属で出馬する蓮舫氏に対して、政党色を薄めて広範な支持を得るため、推薦を見送る方針を決めている。蓮舫氏が上がった街宣車も「立憲民主党」の文字が塗り消されていた。一方、この日は立民の衆参議員や地方議員、党職員らが「有志」で駆け付け、交通整理やビラ配りにあたった。
演説後、蓮舫氏は記者団に「20年間、同じ志で頑張った仲間が手を挙げて『(応援に)いっていいか』といってくれる。それは財産だと思う」と語った。(奥原慎平)