58歳マイク・タイソンが19年5カ月ぶりの公式戦 前日計量でユーチューバーの対戦相手、ジェーク・ポールをビンタ
プロボクシングで1980年代後半に圧倒的な強さを誇った元WBA、WBC、IBF世界ヘビー級統一王者のマイク・タイソン(58)が、ユーチューバー兼プロボクサーのジェーク・ポール(27)=ともに米国=と15日(日本時間16日)に米テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアム(8万人収容)でヘビー級8回戦(1ラウンド2分)を闘う。14オンスのグローブを使用するが、公式戦扱いとなる。 14日(同15日)にはテキサス州アービングのトヨタ・ミュージック・ファクトリーで、多くの観客を動員して前日計量が行われ、ヴェルサーチのブリーフ姿で体重計に乗ったタイソンは228・4ポンド(約103・6キロ)、ポールは227・2ポンド(約103・0キロ)だった。計量時は冷静だったタイソンだが、直後のフェースオフでは挑発的な動きをしてきたポールの顔に右手で強烈な平手打ち。複数の関係者に制止され、会場は騒然となった。 ポールはおどけて座り込み、ヨガのポーズ。タイソンは「話はもう終わった」とツーショット撮影にもインタビューにも応じず、ブーイングを浴びながら会場を後にした。ポールは「パワーは感じなかった。彼は怒っている。彼は怒った小さな妖精だ。マイク・タイソンは明日には完全にノックアウトされるだろう」と話し、「彼をめちゃくちゃにする」などと絶叫した。タイソンは13日(同14日)に行われた最終会見では「俺は闘うだけだ」と冷静に語っていた。 タイソンは2005年6月の試合を最後に実質引退となっており、約19年5カ月ぶりの公式戦となる。当初は7月に行われる予定だったが、タイソンの体調不良で延期となった。1997年6月のイベンダー・ホリフィールド(米国)戦での耳噛みによる反則負けや、暴行事件などを起こして何度も逮捕されるなどリング内外での〝悪童〟ぶりも有名なタイソン。2020年11月には米カリフォルニア州で元世界4階級制覇王者のロイ・ジョーンズ氏(米国)とエキシビションマッチを行った。 試合は動画配信サービスのネットフリックスで独占生配信される。プロ戦績はタイソンが58戦50勝(44KO)6敗2無効試合、ポールが11戦10勝(7KO)1敗。