また来年帰ってきて 奄美各地で旧盆送り ちょうちん手に墓参り
旧暦の7月15日に当たる18日、奄美各地で旧盆の「送り」があった。先祖と共に3日間を過ごした家族連れが墓を訪れ、墓前で手を合わせて祖先の霊に別れを告げ、「また来年帰ってきてね」などと声を掛けた。 鹿児島県奄美市名瀬の永田墓地では、「迎えは早く、送りはゆっくり」の土地柄らしく、夕暮れになるとちょうちんを手にした人々が通りを行き交った。墓前では、供えた花を新しいものに替え、線香を手向ける姿が見られた。 母の初盆のため千葉県から里帰りした同市名瀬出身の東野あけみさん(70)は、名瀬に住むきょうだいや親戚と共に墓地を訪れた。「台風7号の影響で(奄美に)帰れるか心配だったが、無事に来れてよかった。家族みんなでお盆ができる環境は素晴らしいと思う。先祖を大切にする伝統が、ずっと引き継がれることを願う」と話した。