両親が老人ホームに入居することになったのですが、夫婦で暮らす2人部屋はあるのですか? その他にどのような種類の施設があるのですか?
「夫婦で老人ホームに入りたい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。それぞれ理由はあると思いますが、「自宅でなくても今までどおり一緒に暮らしたい」や「夫婦で介護が必要になったから」などが挙げられます。 しかし、老人ホームは原則1人部屋ですので、2人での入居は部屋数が少なく入居が難しいのも事実です。また、身体状況や要介護度、認知機能等によっては入居できない施設もあります。 今回は、夫婦で一緒に入居可能な老人ホームの主な施設の種類や注意点、メリット・デメリットなどをお話しします。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
介護施設に入るための入居条件は?
一般的に年齢は60歳以上または65歳以上の施設が多いです。要介護度による入居条件は以下の表1のとおりです。ただし、施設によって異なりますし、それぞれの介護施設も細分化されている場合がありますのであくまで目安です。
【表1】
夫婦で入居する際の注意点は?
主な注意点は、以下の3点です。 1.2人部屋が少ない 希望した施設が見つかったとしても、そもそもその施設に2人部屋がないことがあります。仮にあったとしても満室で空くのを待つケースが多く見られます。その場合は、とりあえず夫婦それぞれが1人部屋に入居し、入居中に夫婦部屋の空き待ちをするという方法もあります。 2.2人部屋があっても夫婦間の介護度合いに差があり過ぎると入居できない場合がある 施設によっては、入居条件として要支援・要介護認定を受けていないと入居できない施設が多くあります。よって、夫婦同居の場合2人とも入居条件を満たす必要があるからです。どちらかが自立している場合は、「住宅型有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者向け住宅」のように、入居条件が緩やかな施設を選択します。 3.夫婦どちらかの状態が変わると、退去や転居しなければならない場合が出てくることがある 施設によっては、入居後にどちらか、あるいは2人ともの介護度・医療依存度が変わった場合、契約解除になることがあります。よって、入居前に退去要件についてあらかじめ確認しておく必要があります。また多くの場合、配偶者が亡くなった後、2人部屋から1人部屋に転居することになります。