【対談】『スチュワーデス物語』から40年 堀ちえみのがん闘病に涙した風間杜夫「いまはちえみちゃんの方が、ぼくの人生の教官です」
著名人が憧れの“あの人”と対談するシリーズ「私の推しメン対談」。今回は歌手・堀ちえみが俳優・風間杜夫にラブコールを送った。1983~1984年に放送されたテレビドラマ『スチュワーデス物語』(TBS系)で共演した2人。日本航空(JAL)のスチュワーデス(客室乗務員)訓練生と教官による恋と成長を描いたこのドラマは当時、最高視聴率26.8%を記録し、「教官!」「ドジでノロマな亀」などの流行語を生むなど社会現象を巻き起こすほどの人気を博した。ドラマ終了から今年で40年、共演後の2人の関係性、そして堀の闘病について語る。【全3回の第3回。第1回から読む】 【写真】『スチュワーデス物語』の時の2人の懐かしき姿。他、ジャケット姿の俳優の風間杜夫とピンクのシャツの歌手・タレントの堀ちえみなど
ドラマで培った根性で病を克服!
堀:『スチュワーデス物語』での共演後も、節目ごとに風間さんとはご縁がありました。1984年の『NHK紅白歌合戦』に初出場したとき、審査員が風間さんでしたし、2020年8月の『24時間テレビ 愛は地球を救う43』(日本テレビ系)で闘病後、初めて歌を披露したんですが、そのときのナレーションも担当してくださった。 〈堀は2019年にステージ4の口腔がん(舌がん)と診断され、舌の6割以上を切除。風間はこのとき、堀にメッセージを贈った〉 風間:ちえみちゃんのブログを読んだら、病への闘志がうかがえた。いつの間にこんなに成長したのかと、涙が止まらなくなりましたよ。千秋のようにあきらめない姿を見せてほしいと、エールを送らせてもらいました。 堀:『スチュワーデス物語』の撮影で培われた根性があったからこそ克服できたんだと思います。 風間:いまもリハビリを続けているの? 堀:はい、舌の再建手術をしたのですが、舌根(舌の付け根)だけが残っている状態なんです。血管がつながっていても神経がつながっていないので、これまで通りには動かせない。舌根を鍛えて音を1音1音作り直して発語しないといけない。初めは2~3音しか発音できなかったんですが、そのうち絵本が読めるようになり、去年はついにライブを開催できるまでになりました。リハビリは5分でもいいので、毎日続けることが大切なんです。 風間:大したもんだ。いまはちえみちゃんの方が、ぼくの人生の教官です。 〈今年もライブに挑戦するという堀。そして、75才にしてひとり芝居を行う風間。2人ともやりたいことはたくさんあるという〉 堀:風間さんとまた共演したいです。『スチュワーデス物語』のその後を描いたドラマなんてどうでしょう? 風間:千秋が社長になっていたりしてね。それで村沢教官もまだ現役でパイロットをやっているの(笑い)。 堀:おもしろそう。ぜひ実現させましょう! (了。第1回から読む) 【プロフィール】 風間杜夫/俳優。1949年東京都生まれ。13才まで子役として活躍。1972年、日活ロマンポルノから“風間杜夫”としてデビュー。1974年、大河ドラマ『勝海舟』(NHK)でテレビドラマ初出演。以降、映画『蒲田行進曲』をはじめ話題作に出演。2010年には紫綬褒章を受章。[出演スケジュール]10月11~17日、東京・下北沢本多劇場にて『風間杜夫ひとり芝居 カラオケマン ミッション~インポッシブル ~牛山明、バンコクに死す』を公演予定。 堀ちえみ/歌手・タレント。1967年大阪府生まれ。15才のとき『潮風の少女』でアイドル歌手デビュー。小泉今日子や中森明菜らと同期で「花の82年組」といわれた。1983年にテレビドラマ『スチュワーデス物語』(TBS系)で“大映ドラマ”に初主演し、一躍人気に。2019年、口腔がんのため芸能活動を休業して療養。2020年1月3日、芸能活動復帰。[出演スケジュール]10月29日、東京・渋谷duo MUSICEXCHANGEにてライブ『CHIEMI STYLE 2024~Autumn~』を開催予定。 取材・文/土田由佳 撮影/政川慎治 ※女性セブン2024年10月10日号
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