人気絵本『パンどろぼう』 シリーズ5作目で"絵本屋さん大賞"を受賞 「驚いた気持ちでいっぱい」
日テレNEWS NNN
24日、3000人の書店員が選ぶ『第16回MOE絵本屋さん大賞 2023』の贈賞式が開催。イラストレーター兼絵本作家・柴田ケイコさんの作品2作が入賞し、その喜びを語りました。 【画像】絵本『パンどろぼう』 作家が語るこだわり 『MOE絵本屋さん大賞』は、絵本月刊誌『MOE』が、全国の絵本専門店・書店の児童書売り場の担当者にアンケートを実施し、2022年10月~2023年9月頃に出版された絵本の内、最も支持された新刊絵本30冊を決定する絵本ランキングです。柴田さんは、1位に『パンどろぼうとほっかほっカー』が選ばれたのに加え、『パンダのおさじとフライパンダ』も3位にランクイン。2作品が入賞しました。
■妄想から仕上げた作品
まず、第3位となった『パンダのおさじとフライパンダ』で、クリスタルの盾を受け取った柴田さんは「このパンダとおさじを思いついたきっかけが、制作に悩んでいる時期に小さな手のひらサイズのパンダがそばに来てすごい応援してくれる、励ましてくれたらいいのになっていう妄想から仕上げていきました」と制作の裏側を告白。続けて「悩んだ時期もこういう賞がとれるんだと思ったら、悩むことも無駄じゃないんだと今思っております」と心境を明かしました。
ランキング1位に輝き、大賞となった『パンどろぼうとほっかほっカー』の受賞で、再び壇上へ上がった柴田さん。今作は『パンどろぼうシリーズ』の5作目ということで「シリーズものでいただけるとは思っていなかったので、受賞のご連絡いただいたときは驚いた気持ちでいっぱいでした」とコメントしました。 また、本作ではキッチンカーが登場しますが、車や自転車などの“無機質なもの”を描くのが苦手だという柴田さんは「苦労した作品なんですが、書店員の皆さんがそういう部分をちゃんと見てくれたと思うと感謝でいっぱいです。自分ができることって何だろうと思ったときに、人生のユーモアと面白いこと、ワクワクを届けることかなと思っているので、これからも続いていくであろうこの作品で、たくさんの読者の人にしんどい時でも大切さを伝えていけたらいいなと思います」と続編への思いを語りました。 柴田さんは、1973年生まれ、高知県出身。奈良芸術短期大学を卒業。2002年よりフリーイラストレーターとして活躍するのち、2016年『めがねこ』で絵本デビューしました。