【フィギュア】三浦佳生が自己ベスト102・96点2位発進「トイレの神様」に本番前に会って…
<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯>◇8日◇東京・代々木第一体育館◇男子ショートプログラム(SP) 三浦佳生(19=オリエンタルバイオ/明治大)が自己ベストの102・96点で2位発進した。左太もも痛を抱える中で、4回転サルコーからの3回転トーループ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、後半の4回転トーループを成功させた。自身初の100点超えに「トップ選手は当たり前のようにGOE(出来栄え点)積み重ねていく。これまではスピン、ステップで苦しめられていた。今日は超えられて良かった」と振り返った。 「いやあ、もう全部怖かったです」。午前練習から軸がまとまっていなかったサルコー、第1戦スケートアメリカで回転不足を取られていた3回転半、そして米国から帰国後に悪化が判明した左脚の影響で会場入りまで練習してなかったトーループ。「鬼畜な順番で、やってるこっちとしては心臓が持たないんですけど」と苦笑しながらも、「1つ1つ丁寧にクリアできた」「アドレナリン、ドバドバ出てました」と試練に打ち勝った。 スケートアメリカの3位を鑑みて、上位6人が進むファイナル行きを決めるには最低でも2位がほしい。約3点差で首位の鍵山優真には「彼は別格」と見定める。一方で3位の壷井達也とも15点差がある。ジャンプの構成を落とすのかどうかを聞かれると、「明日の練習次第」とことわりながら、「ただ、今日、本番前にトイレに行った時に本田武史先生と会って…」と付け加えた。日本男子界のレジェンドにその場で「ほっとループを教えてくれませんか」と直撃。トイレの中で身ぶり手ぶり、教えてもらったという。 思わぬ「トイレの神様」の登場で、不安は1つ解消された。「何か抱えている時の方がうまくいっている印象がある。それぐらいの方が良いのかも…、いや、よくないっすね!」とジレンマを抱えながらも、攻める気満々だ。【阿部健吾】