『アサシン クリード シャドウズ』の発売が3月20日へさらなる延期 ユービーアイソフトはコスト削減など今後の企業戦略も発表
『アサシン クリード シャドウズ』の発売が3月20日へさらなる延期 ユービーアイソフトはコスト削減など今後の企業戦略も発表
ユービーアイソフトは、『アサシン クリード シャドウズ』の発売をさらに延期し、2025年2月14日から1カ月先の3月20日に変更した。 「アサシン クリード シャドウズ」画像・動画ギャラリー 当初は2024年11月12日に発売を予定していたが、2025年2月に延期されていたため、今回で2度目の延期となる。 「ゲームプレイの質や魅力的な発売初日の体験に改めて重点を置くため、『アサシン クリード シャドウズ』の開発期間を1カ月延ばすことにいたしました」とユービーアイソフトは述べている。 「開発期間を延ばしたことにより、過去3カ月の間に集めたプレイヤーからのフィードバックをより効果的に取り入れることができ、ますます盛り上がりを見せる『アサシン クリード』ファンと密接に関わり続けることで、発売に向けて最善の状態に仕上げることができます。新たな発売日は3月20日となります」 ユービーアイソフトのCEOを務めるイヴ・ギユモは次のようにコメントしている。「シリーズのなかでもっとも野心的な『アサシン クリード』を作ろうとするチームの努力を応援しています。過去3カ月の間に集められたプレイヤーからのフィードバックを効果的に取り入れ、ゲームの可能性を最大限に引き出し、この年を好調のうちに終えることができるよう、開発期間を1カ月延ばすことにいたしました」 2度目となる今回の延期のほかにも、ユービーアイソフトは現在、さまざまな困難に直面している。2024年は複数のスタジオの閉鎖、ゲームのサービス終了、大規模な人員削減といった厳しい状況が続いたのち、中国の巨大企業であるテンセントが買収に関する交渉を行っているとの報道が出ていた。さらに、『スター・ウォーズ 無法者たち』は販売予想を下回り、基本プレイ無料のFPS『エックスディファイアント』はサービス終了が発表されている。 ユービーアイソフトのゲームの業績に関して驚きの発表が続いたことから、9月には同社の株価がここ10年で最低水準に急落。同社は『アサシン クリード シャドウズ』の発売延期とともに、PC版をEpic Gamesストアで独占販売する形を廃止し、Steamでも販売することを発表した。なお、『スター・ウォーズ 無法者たち』は11月22日にSteamでの販売が開始されたばかりだ。しかし、一般的に人気の高い『アサシン クリード オリジンズ』は、PC版のアップデートによって一部のプレイヤーがプレイできなくなったため、Steamでレビュー荒らしが起こってしまった。 『アサシン クリード シャドウズ』の発売延期とともに発表された「戦略的アップデート」の一環として、ユービーアイソフトは「出資者にとって最大の価値を引き出すため、さまざまな変革的戦略や資本主義的な選択肢を検討して追求できる優秀なアドバイザーを任命した」という。これは、売却の可能性を示唆する際に企業がよく使う言葉だ。 「このプロセスは取締役会の独立メンバーによって監督されます」と同スタジオは続けた。「取引が実現した場合、ユービーアイソフトは適切な規則に従って市場に知らせます」 一方で、2025-26年度までに2022-23年度と比較して年間ベースで2億ユーロ(約326億円)を超える「大規模な」コスト削減が見込まれているという。この一環として、前述の『エックスディファイアント』のサービスが終了し、同作を開発するサンフランシスコスタジオが閉鎖された。ユービーアイソフトによれば、「12月に『エックスディファイアント』のサービスを終了し、コストの高い地域にあるプロダクションスタジオを閉鎖した」とのことだ。
Wesley Yin-Poole