6月14日は年金支給日!平均年収「約526万円」で40年間働いた会社員の厚生年金受給額はいくら?
厚生年金・国民年金の平均受給額
前章で解説した厚生年金・国民年金の給付額は、日本年金機構による支給額の例です。実際には、どのくらいの金額を受給しているのか、厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に確認していきましょう。 国民年金の平均受給額は全体で5万6316円で、男女別に見ると男性が5万8798円、女性が5万4426円です。国民年金は、保険料納付期間で受給額が決まることもあり、男女間で大きな差が生じていません。 一方、厚生年金の平均受給額は全体で14万3973円ですが、男性が16万3875円、女性が10万4878円となっており、男性の方が約5万9000円多くなっています。 厚生年金は、これまでの収入や厚生年金への加入期間などが受給額に大きく関係しており、収入が高いほど、また、加入期間が長いほど高額な受給額になるのが一般的です。女性は男性よりも収入が低く加入期間も短い傾向があるため、受給額も少なくなっていると考えられます。 次章では、タイトルにもあるように、平均年収が約526万円で40年間働いた会社員の厚生年金月額はいくらになるのか解説していきます。
年収約526万円で40年間働いた会社員の厚生年金月額は?
平均年収が約526万円で40年間働いた会社員の厚生年金月額はいくらかを計算する前に、「平均年収約526万円」という金額がどこから来たのかを知る必要があるでしょう。この金額は、先出の日本年金機構が示している「年金額の例」のモデルケースから来ています。 モデルケースは、「夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額」と定義されており、具体的には平均的な収入(平均標準報酬43万9000円)で40年間就業した場合に受給できる年金額(厚生年金と2人分の国民年金(満額))のことをいいます。 平均標準報酬43万9000円を年額に換算すると526万8000円となるため、きりの良い金額で約527万円として試算するというわけです。 「夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額」が23万483円なので、この中には夫の厚生年金と国民年金、妻の国民年金が含まれていることになります。 国民年金を夫婦共に満額の6万8000円受給できる場合、夫の厚生年金は9万4483円です。 計算)23万483円-(6万8000円×2人分)=9万4483円 したがって、23万483円の内訳は、夫の厚生年金9万4483円と国民年金6万8000円、妻の国民年金6万8000円ということになり、タイトルの答えは、夫の厚生年金は9万4483円となります。