米で話題の台湾、韓国プロ野球。ESPNは韓国プロ野球の放送権獲得交渉も…NPBも追随できる?!
スポーツとメディアに詳しいロヨラ・メリーマウント大のローレンス・ウェナー教授は、米国ファンが、米国外のスポーツを視聴する可能性について、次のように分析した。 「海外リーグや海外スポーツは米国人の観客を増やす機会になると思います。(試合を観戦できる)手段が継続できれば、ファンを長期的に増やすこともできると考えています。米国のスポーツが戻ってくると、米国のスポーツファンはいつもの状態に戻っていくでしょうが、それでも海外スポーツのファンはわずかであっても、残ると思います」 もしも、日本のスポーツリーグ、例えばNPBが米国よりも先に開催できる状況になったら、たとえ、わずかな人数であっても、米国からも中継を見ようとアクセスをしようとする人はいる。NPBは、近年、メジャーリーグに選手を送り出しているため「次なる候補選手を確かめたい」と、一部の熱心な野球ファンが映像をかき集めてきたという土台もある。 しかしNPBは政府の「緊急事態宣言」の発令を受けて5月中の開幕を断念、無観客開催を軸に6月末の開幕を目指しているというが、取り巻く状況は厳しい。 日本は、米国に比べると感染者、死者数とも少ないが、まだ収束の方向は見えていない。新型コロナウイルスの感染拡大の深刻さに比べれば、取るに足りないことかもしれないが、プロスポーツの海外への発信でも、政府の迅速な対応で新型コロナウイルスの感染を抑え、先にスタートを切ることができた台湾、韓国に遅れを取ることになっている。 (文責・谷口輝世子/米国在住スポーツライター)