Metaがファクトチェックを廃止した理由--「X」と同じく「Community Notes」に移行
新しいプロセスはどのように機能するか 新しいプロセスへの移行期間中、Metaはファクトチェックのコントロールを削除し、ファクトチェックされたコンテンツの降格を停止するとKaplan氏は述べた。投稿の閲覧のためにクリックが費用な警告をオーバーレイ表示する代わりに、より控えめなラベルを表示し、追加の説明があることを示す予定だ。 Kaplan氏はまた、新しいプロセスについて4つの特徴を説明した。 プログラムの開始後、Metaはコミュニティーノートを書いたり、どのノートを表示するかを決めたりしない。代わりに、これらのノートは投稿ユーザーによって執筆、評価される Xと同様に、Community Notesは偏りを防ぐために、さまざまな意見や視点を持つ人々の賛同を必要とする Metaは、異なる視点がどのように集まってどのノートが表示されるかを説明しようと試みている。Kaplan氏によると、同社はそのような詳細を共有する適切な方法を模索している最中だという Facebook、Instagram、ThreadsでCommunity Notesを投稿したい人は、プログラムが開始されれば誰でも登録できるようになる Kaplan氏によれば、さらに多くの変更が予定されているという。Metaは、しばしば議論の引き金となる移民や性自認といったデリケートなトピックに関する制限を撤廃する予定だ。「テレビや議会では発言できても、われわれのプラットフォームでは発言できないというのはおかしい」と同氏は主張する。 さらに、Metaは違反の可能性をスキャンする自動システムへの依存を減らす計画だ。これらのシステムは、テロリズム、児童の性的搾取、麻薬、詐欺などの違法で重大な違反行為を今後も検出するが、それほど深刻でない違反については、ユーザーからの報告を受けてから対応することになる。 Metaは政治的・社会的なトピックの扱い方にも手を加える。ユーザーの反応に基づいてこの種のコンテンツの表示を減らすのではなく、他のフィード内のコンテンツと同様に取り扱う。つまり、ユーザーが特定の投稿を気に入っているか、閲覧しているかを分析し、それに基づいてどの投稿をフィードに表示し続けるかを決定する。 文化の転換点 Zuckerberg氏が最近の選挙を文化的な転換点として挙げているように、Metaは新しい政治情勢を活用し、従来のコンテンツフィルタリング方法を見直そうとしている。この新しいアプローチは、ビジネスリーダーが新政権との対立を避け、好意を得ようとする動きとも一致している。Metaは次期米大統領であるDonald Trump氏の就任基金に100万ドルを寄付しており、Amazon、OpenAI CEOのSam Altman氏、Apple CEOのTim Cook氏も同様の寄付を行っている。 最も重要なことは、新しいプロセスがFacebook、Instagram、Threadsのユーザーにとって何を意味するかだ。その答えは、事実よりも言論の自由を優先させるかどうかにもよる。 この新しいアプローチにより、制限のないソーシャルメディア上で有害で過激な議論が増えると懸念する人もいるだろう。Metaのプラットフォームが、コンテンツの面で「西部開拓時代」のようだと批判されているElon Musk氏のXに似たものになってしまう可能性もある。 また、有害な言論でさえも検閲されるべきではないと主張し、新しい仕組みを称賛する人もいるかもしれない。 「現実問題として、これはトレードオフだ」とZuckerberg氏は認める。「有害なコンテンツを捕まえる数は減るが、誤って削除される無害な投稿やアカウントの数も減ることになる」 この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。