【高校サッカー選手権】苛烈な環境下での激闘は2時間超の中断を挟み...異例の無効試合 浜名vs藤枝明誠は4日に再戦へ
苛烈な環境下での激闘は2時間超の中断を挟み、異例の無効試合となった。 11月2日、第103回全国高校サッカー選手権静岡予選決勝トーナメント準々決勝が行われ、裾野市運動公園陸上競技場の第2試合は、浜名と藤枝明誠が対戦。0-0のまま延長前半途中で悪天候のため無効試合となった。 【フォトギャラリー】 浜名 vs 藤枝明誠 4年ぶりの優勝を目指す高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 東海所属の藤枝明誠と、15年ぶりにプリンス復帰を果たした浜名。準々決勝でのこのカードは3年連続。ここ2年はどちらも浜名が勝利。しかし、今季のプリンスリーグ東海では藤枝明誠が2勝、藤枝明誠は現在2位と好位置につけるが、浜名は最下位と苦境が続いている。両チームとも決勝トーナメント1回戦からの登場で、藤枝明誠は浜松工を、浜名は常葉橘を破り勝ち上がってきた。 濃霧が立ち込める中キックオフとなったが、視界がほとんど確保できない状況となり、6分30秒で試合は中断。そして霧が晴れるのを待つこと2時間20分、多少視界が良くなったことで試合は再開。しかし、雨が降り続いたことでピッチ中央には水溜まり。ボールが止まってしまうほどのコンディションでの試合再開となった。 藤枝明誠は15分、FW11塚原豪(3年)が右サイドを突破しボックス内から右足シュート。19分にも右サイドから攻め込むと、FW13水上大和(3年)がカットインから左足シュート。さらにロングスローからDF4早川銀汰(3年)がポスト直撃のボレーシュートを放つなど、チャンスは作ったがゴールは生まれず。前半終盤は浜名もセットプレーを中心にゴールを目指したが、こちらにも先制ゴールは生まれずスコアレスで前半を終えた。 藤枝明誠は43分にCKから塚原が狙ったが、浜名の守護神1GK犬塚眞智(3年)がファインセーブ。57分には前線からチェイスに行った塚原がこの日2枚目のイエローカード受け退場。押し気味に試合を進めていた藤枝明誠がだったが、残り時間を10人で戦うこととなった。 浜名は61分、中盤からのフィードにFW13津田簾大(3年)が抜け出しヘディングシュート。数的優位となった浜名がゴールに迫った。しかし、ここから試合を優勢に進めたのは藤枝明誠。ボールが全くバウンドしないピッチに上手く対応した藤枝明誠は、一人少ないことを感じさせない戦いぶりをみせ、試合は0-0のまま後半も終了。勝負は延長戦に持ち越しとなった。 延長に入ると、天候がさらに悪化。強い風も吹き荒れ、プレー続行不可能となり、延長前半途中で試合は中止。その後、無効試合となることが発表された。再試合は4日に裾野運動公園陸上競技場で16時30分から開催されることが決定。人数もリセットされて11対11で前半開始からスタートする。 (文・写真=田原豊)