【パリ五輪】シングルス初戦を1時間足らずで勝利したジョコビッチに対戦相手が謝罪「十分に戦えず申し訳ない」<SMASH>
パリ五輪のテニス競技(7月27日~8月4日)では、初日となる現地27日に男子シングルス1回戦を実施。センターコートの第2試合に登場したマシュー・エブデン(オーストラリア)は、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦し、0-6、1-6と完敗を喫した。 【画像】パリオリンピック・パラリンピックで躍動したジョコビッチら男子選手の厳選ショットを一挙公開! 複世界ランク3位とダブルス巧者として知られるエブデンは、本来シングルスへの出場予定はなかった。ところが大会直前になってシングルスで複数の棄権者が出たため、同種目へは繰り上がりでの出場だった。 2022年以降シングルスでのプレーがなかったエブデンだが、やはりジョコビッチの前では手も足も出ずといった試合内容で、わずか53分で決着。海外メディア『sportskeeda』によると、エブデンは試合後にジョコビッチと握手を交わす際、試合が短時間で終わってしまったことを謝罪したという。 「ノバクに、コート上で十分なプレー時間を与えることができずに申し訳ないと、そして(今大会で)正式にシングルスから引退すると伝えたよ」 また、エブデンは試合中にダブルベーグル(2セットマッチで1ゲームも取れずに敗退すること)を気にかけていたことも告白。「ドーナツのことを思い浮かべていたんだ。ドーナツの絵文字をね。0ゲームで負けるのも面白いかもしれないけれど、少なくとも1ゲームは取れた。とても楽しかったよ」と明かしている。 第2セットの途中には、あまりの一方的な展開に「何か良いアイデアはないかい?」と観客に助けを求める場面も。これでスタジアムの心をつかんだエブデンが、同セット第5ゲームで初のゲーム奪取に成功すると、この試合で一番の大歓声が会場を包んだ。 思わぬ形で迎えたキャリア最後のシングルスマッチだったが、彼にとっては素晴らしい思い出となっただろう。なお、本職となるダブルスではジョン・ピアース(オーストラリア)とのペアで現地28日に初戦を迎える予定だ。 構成●スマッシュ編集部