写真：LIMO [リーモ]

偶数月の15日は年金支給日。次回の支給日は10月15日と、少し間が空いてしまいます。 ◆【受給額のグラフ】国民年金と厚生年金の平均年金月額をグラフでチェック シニアの暮らしを支える大切な年金年金ですが、定額減税などの新たな制度が始まったことにより、手取り金額が変動している方もいるようです。 中には次の10月から手取り額が減ってしまう方もいるため、受け取る際には注意が必要です。 年金は、我々の老後生活を支える柱です。今回は、年金制度について理解を深めるために仕組みや制度についてお伝えしていきます。 また、年金だけでは老後生活が不安だという声が最近増えています。そこで、老後生活を少しでも豊かにするためにどのような手段があるのかについても同時に解説していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

日本の公的年金制度のしくみとは？

日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」による「2階建て構造」となっています。 それぞれの特徴について、加入者や保険料について整理しておきましょう。 ●1階部分に属する国民年金 まずは国民年金から整理します。 　国民年金の加入者 加入者は原則として、20歳～60歳未満の日本に住む全ての人となります。 国民年金の被保険者は、さらに働き方等によって3つの区分に分類できます。 　・第1号被保険者:20歳以上の学生や自営業者など 　・第2号被保険者:会社員や公務員など 　・第3号被保険者:第2号被保険者に扶養される配偶者 　国民年金の保険料 保険料は一律で、2024年度は月額1万6980円です。20歳～60歳までの40年間（480カ月）、未納なく40年間分の保険料を納めると、将来は満額の「老齢基礎年金」が受け取れる仕組みです。 ただし、実際に国民年金保険料を支払うのは第1号被保険者のみ。 第2号被保険者は、国民年金に上乗せする形で厚生年金に加入するため、厚生年金の保険料を給与天引きという形で納めます。 さらに、第2号被保険者に扶養される配偶者である第3号被保険者も、国民年金保険料を個人で納める必要はありません。 ●2階部分に属する厚生年金 続いて2階部分にあたる厚生年金です。 　厚生年金の加入者 厚生年金には、会社員や公務員など、厚生年金適用事業所で一定時間労働する人（国民年金の第2号被保険者）が国民年金に上乗せして加入します。 　厚生年金の保険料 厚生年金保険料は、国民年金のように一律ではありません。給与や賞与などの報酬によって決定されるため、どうしても個人差が大きくなります。 厚生年金に加入した期間がある人は、原則として「国民年金から支給される老齢基礎年金」と「厚生年金から支給される老齢厚生年金」が受け取れるのです。 なお、本記事では老齢年金に焦点を当てていますが、この他に「障害年金」や「遺族年金」が受給できるケースもあります。