【PGI事前情報】羽野直也、関浩哉に続く“第三の選手"は!?/ボートレース桐生・ヤングダービー
展望
若手のトップを決める、ボートレース桐生のPGI「第11回ヤングダービー」が9月18日から秋の大レース第一弾として開催される。下馬評では、今年卒業する羽野直也と関浩哉が断然のツートップ。しかしその両雄を攻略して初の王座を狙う“第三の選手"の出現も十分ありそう。標高が高くエンジン調整力が問われる桐生で、頂点を極める戦いが繰り広げられる。 桐生は全国24場の中で最も標高が高く、気圧が低いのでエンジンの回転がなかなか上がらず、調整が難しいという声が聞かれる。さらに東端にあるため、どうしてもあっせんされる選手は東日本の選手が多い。さらにコロナの流行期間中は近隣地区優先のあっせんが続いたので、西日本の選手が走る機会は少なめだった。2節以上走って好走歴が続いた選手には、関東・東海地区の選手が多い。 【写真あり】出場選手の一覧はこちら 最大の注目は宮之原輝紀で、周年2節を含む5節で4回優出。その中には65周年での優出、GⅢ企業杯での優勝を含む。非常に中身の濃い戦歴といえるだろう。勝率トップの黒野元基は2節だけではあるが、3連対を外したのは各1走ずつだけ。優勝と準優勝でまとめている。板橋侑我も昨年12月の開催では、中堅機ながらオール3連対で圧勝した。地元の2人は、もちろん出走回数は飛び抜けて多く、とくに関浩哉は5月以降、毎月走っている。今回使うエンジンの特徴や相場なども熟知しているはずだ。 遠征勢でマークしておきたいのは中村日向と中亮太か。その一方で、当地を3年以上走っていない選手が8人もいる。そのうち7人が四国以西の選手で、デビュー以来一度も走ったことがない選手も2人含まれる。有力どころでは、ドリームメンバーの佐々木完太や安河内健、さらに最近売り出し中の濱野斗馬らの名前も見える。中には調整に手間取る選手が出てくるかもしれない。
水面・モーター
現モーターは昨年末、12月28日の開催から使用されている(※現ボート初使用の節は昨年11月22日)。約9か月経過し、相場はほぼ固まっている。絶対的なエース機はなく、有力機が上位グループにひとかたまりの感じではあるが、Sランクをつけるなら51号機、68号機になる。 51号機は初おろしから上位~中上級を推移。4、5月にピークを迎え、その後は落ち気味だったが、GW開催の久田敏之は「半年も割っていない機だから」と本体を総チェックし、メンテナンス後は気配が上昇。予選3位、優勝戦3着の久田は「秋からは絶対に出る機だと思う」と太鼓判を押した。68号機は6月のヴィーナスSマクール杯で、福岡泉水がデビュー初優出初Vの強烈なインパクトを残した。福岡は「こんなエンジン初めて。選手になってから1番。ダントツです」と絶賛していたが、同機は以前から有力モーターの1つだった。2月に渡部悟が強烈な足でオール3連対V、GW開催で若手の塚越海斗も出ていた。最近ではお盆開催で予選1位、最終的に優勝した金子賢志が、リップサービス込み!?で「僕がこの成績なので、68号機がエースでいいんじゃないかな」と話していた。 上位10機には入らなかったが、お盆開催で土屋智則が「欠点のない機。周年でも引きたい」と評価した52号機、近況上昇中の75号機も注目したい。なお、今回の桐生では部品交換を制限しない予定。現エンジンでセット交換をした選手は多数いるが、尼崎グラチャンのように舟足が大きく変わった例はほとんどない。