灘中から高校は倉敷へ、勉強と「二兎」追う宮崎凜 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会1回戦(28日・東大阪市花園ラグビー場) ◇○倉敷(岡山)29-12九州学院(熊本)● 【熱戦を写真で】倉敷-九州学院(1回戦)全国高校ラグビー 倉敷のウイング(WTB)宮崎凜は、国内屈指の進学校である神戸市の灘中出身だ。勉強とラグビー両方で高みを目指すスタイルを貫く。 灘中の生徒が、一貫校の灘高以外に進学するのは珍しい。当初は灘高に進むつもりだったが、父の影響で幼い頃に始めたラグビーも本気になった。花園経験校で勉強との両立を掲げる倉敷から誘われ、「ここなら成長できる」と進学を決めた。 1回戦は右ウイングとしてフル出場。8-12で迎えた後半6分には、相手のディフェンスをかいくぐったスタンドオフ(SO)成田睦生からボールを託され、初めて花園のインゴールに飛び込んだ。これが逆転のトライとなったが、「ディフェンスもアタックも甘いところがあった。60点ぐらいです」と自己採点は厳しめだった。 平日は午前3時に起きて勉強してから朝練習に向かい、8コマある授業を受けてから放課後の練習に向かう。ハードな日常だが、「ラグビーに本気で取り組んだことで、勉強も本気でできるようになった」と胸を張る。 卒業後の進路は、第1志望が京都大理学部。将来はアレルギーの治療薬開発に携わりたいという。大学でもラグビーは続ける予定で、勉強とラグビーの二兎(にと)を追う挑戦は続く。【吉川雄飛】