世帯年収1000万円でも貯蓄ゼロが1割…令和の時代に「高所得貧乏」が貯蓄するコツは?
世帯年収1000万円以上の夫婦を「パワーカップル」と呼ぶことがあります。世帯年収が1000万円の世帯と聞いて、豊かな暮らしをイメージする方もいるのではないでしょうか。 ◆【写真3枚】男女別:一般労働者の賃金の推移。2枚目以降では、1世帯あたりの消費支出・実収入などを掲載。 しかし、年収が高いからといって豊富な金融資産を有しているとは限りません。生活水準が高く支出が多ければ貯蓄に回るお金が減るためです。 今回は、世帯年収1000万円の割合や貯蓄に関する統計データ、着実に貯蓄を重ねるコツを解説します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
男性の平均賃金は月額35万900円、女性との差額は?
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、賃金(2024年6月の所定内給与額から所得税等を控除する前の月額)は男性が平均35万900円、女性が平均26万2600円という結果でした。 ●【男女別】2024年6月分として支払われた所定内給与額の平均値 ・男性:35万900円(前年比2.1%増) ・女性:26万2600円(前年比2.6%増) ・全体:31万8300円(前年比1.4%増) 男女差は約8万8000円。統計データを参考に算出すると、世帯年収が1000万円の世帯は高収入といえそうです。 次の章からは、年収1000万円~1200万円の世帯がいくら貯蓄をしているのか、深堀りしていきましょう。
【貯蓄】年収1000万円~1200万円の貯蓄額別世帯割合は?(単身・二人以上)
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、2023(令和5)年における世帯年収1000万円~1200万円の貯蓄額は以下のような分布でした。 なお、貯蓄には預貯金・株式・投資信託・積立型保険・個人年金保険などを含んでいます。 ●【単身世帯】年収「1000万円~1200万円」の貯蓄額別割合 ・非保有:45.5% ・100万円未満:9.1% ・100~200万円未満:0.0% ・200~300万円未満:0.0% ・300~400万円未満:0.0% ・400~500万円未満:9.1% ・500~700万円未満:0.0% ・700~1000万円未満:0.0% ・1000~1500万円未満:27.3% ・1500~2000万円未満:0.0% ・2000~3000万円未満:0.0% ・3000万円以上:9.1% ・無回答:0.0% ●【二人以上世帯】年収「1000万円~1200万円」の貯蓄額別割合 ・非保有:11.5% ・100万円未満:3.2% ・100~200万円未満:4.4% ・200~300万円未満:2.8% ・300~400万円未満:2.8% ・400~500万円未満:3.2% ・500~700万円未満:4.8% ・700~1000万円未満:7.1% ・1000~1500万円未満:12.3% ・1500~2000万円未満:6.7% ・2000~3000万円未満:13.1% ・3000万円以上:26.2% ・無回答:2.0% 単身世帯では「非保有」、つまり貯蓄がまったくない世帯が45.5%、二人以上世帯でも11.5%存在しています。 入った分だけお金を使ってしまえば、当然ですが貯蓄に回りません。 高収入でも、きちんと家計管理を行わないと貯蓄できないことを示唆するデータといえるでしょう。 貯蓄がないと突発的な出費に対応できず、将来必要なお金を用意できず困ってしまう事態になりかねません。 次の章では、そんな「高所得貧乏」にならないコツを解説します。