旅のゴールのごりらの里の様子がおかしい?はま子やえてこの思いは叶うのか?【作者に聞く】
XやInstagramでイラストや漫画を発信しているさっちん(@sacchinmii)さん。色や線、キャラクターの表情、場面設定などが独特の雰囲気で、さまざまな面から発見やおもしろさがある作品ばかりだ。哀愁が漂う中に懐かしさや切なさも感じられ、空間や物の大きさも独自の感覚で自由に描いていて、シュールな世界観に惹かれるファンも多い。 【漫画】「はま子とえてこの温泉めぐり」を読む 最近は、さっちんさんのイラストによく描かれる女の子とアフロのえてこが登場する「はま子とえてこの温泉めぐり」という漫画をXで連載しており、コテコテの関西弁とぶっ飛んだ展開でさっちんワールド全開のようだ。 ウォーカープラスでは「はま子とえてこの温泉めぐり」を、さっちんさんのインタビューとともにご紹介。こだわりポイントやお気に入りのシーン、見どころやキャラクター設定、制作の裏側などを、連載として全5回でお届けする。 今回は、はま子たちが幻の「虎の湯」でごりらの里までの地図を手に入れるところから始まる。余生をごりらとしておもしろおかしく暮らしたいと始まった旅もいよいよゴールが見えてきた。「ついに夢が叶いますな!」と意気揚々とごりらの里へ向かうはま子たち。そこで待ち受けていたものとは…。 ■これがはま子たちの日常 ――漫画「はま子とえてこの温泉めぐり」はいよいよ最終回ですが、今回のお話の見どころを教えてください。 「そこに行けば、それを手に入れれば救われるような、そんなものはどこにもありませんし、つかの間の喜びと幻滅を経験してまた日常に戻っていくだけですが、たまにはかっぱのだんじりのようなおもしろいものが見られることもありますし、それでいいのだと思います。何気ない日常を感じていただけるとうれしいです」 ――連載として「はま子とえてこの温泉めぐり」を配信してきた感想や今後の展望について聞かせてください。 「今回の連載を通じて、漫画を描くということは非常に難しく、骨の折れる仕事であることを実感しました。それでも、このことは大変よい経験になりましたし、自分のイメージの世界が少し広がったような気もします。また、好意的なご意見をお寄せいただいた読者の皆様や、この貴重な機会を与えてくださった編集者の方々には、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。今後についてですが、ただ自由に自分の好きなように絵を描き、それを販売して細々とでも生計を立てられれば、それが何よりもうれしいと思います。あらためて、最後までお読みいただき、ありがとうございました」 何が起きても淡々と立ち向かうはま子とえてことしな子。本作でご紹介した温泉めぐりの旅もきっと彼女たちの一つの日常に過ぎない。さっちんさんの言葉にあるように、つかの間の喜びと幻滅を繰り返し経験する私たちの生活と何ら変わりのない物語なのかもしれない。 取材協力:さっちん(@sacchinmii)