フォークシンガー・小室等 〝ラブ〟は外せない「歌の力はすごい…人を救うことができる」 7年ぶりオリジナルアルバム「lovesong」リリース
「当時、フォークに夢中な連中が、よくそこで輸入されてきた楽譜をあさっていたんですよ。彼女はそこの担当で、まあなんというか、後に僕の妻になった人です」と少し照れ笑い。
小室さんは楽譜探しと彼女に会うのとどっちが楽しかったのだろう。
「そこですよね、どっちなんでしょうね。随分昔のことだからねえ。妻に聞いておきます(笑)」とはぐらかされた。しかし聴いているだけで心が温まる曲だ。
そして2025年2月27、28の両日、一ツ橋ホール(東京都千代田区)で「小室等de音楽祭コムロ・デ・フェスティバル~コムロヒトシとは何者だったのか!?~」を開催する。
ゲストが、坂崎幸之助(両日)、伊藤多喜雄、佐野史郎、鈴木康博、山崎ハコ(以上27日のみ)、清水国明、白鳥英美子、友部正人、中川五郎(以上28日のみ)とすごい。
「本当にどうしたことでしょう(笑)。こんな方々、集めたくても集まりませんよ。それが皆さん快く応じてくれました。驚いちゃいますね。でも僕がいなければ、もっといいコンサートになるのにね(笑)」
そんな冗談はさておき、80歳になっても、こうしてライブを続けている。歌い続けている。それは歌の力を信じているからだ。
「そう、歌の力はすごいんですよ。人を救うことができるんだもの。出演者のみなさんの奥深い歌で、少しでも前向きに頑張ろうと思えたのなら、客席の何人もが救われて帰っていくと僕は思いますよ」
7年ぶりオリジナルアルバム「lovesong」リリース
■小室等(こむろ・ひとし) フォークシンガー。1943年11月23日生まれ、81歳。東京都出身。多摩美大在学中の62年、米フォークグループの「ピーター・ポール&マリー(PP&M)」に感銘を受け、63年に「PPMフォロワーズ」を結成。67年にアルバムをリリースするも解散。68年に「六文銭」を結成する。
71年には、上条恒彦と共演した「出発の歌」が「第2回世界歌謡祭」でグランプリに輝き大ヒット。ソロでも同年にシングル「雨が空から降れば」でデビューした。ソロや「六文銭」に加え、他アーティストへの楽曲提供やテレビ番組や映画の音楽制作、ラジオパーソナリティーやテレビ番組MCなど、活動は多岐にわたる。