永瀬廉がオフィシャルインタビューで『よめぼく』の魅力を語る!「気付いたら感情移入していました」
「出会うべくして出会った2人だと思うし、“運命”という言葉が似合う2人だなと思います」。SNSを中心に話題を集めシリーズ累計発行部数50万部を突破した森田碧のベストセラー小説を、恋愛映画の名手として知られる三木孝浩監督のメガホンのもと、Netflixで実写映画化した『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』(6月27日より配信)。本作で主人公の高校生、早坂秋人役を演じたKing & Princeの永瀬廉は、劇中で描かれる秋人とヒロインの春奈(出口夏希)の関係性について、深い共感を抱きながら語る。 【写真を見る】King & Prince永瀬廉が久々の高校生役に!「まだ高校生役いけるねと言われたので、その言葉を信じました」 「秋人は余命宣告を受けて、気持ちは真っ暗だったと思います。なにに希望を見出していいかわからない時に春奈という“光”に出会う。2人の距離がだんだん縮まっていくにつれて、秋人は気持ちを言葉で伝えるよりも行動で示すタイプなのかな、不器用でも毎日病室に通ったり、文化祭に春奈を連れ出したり、残された時間を春奈のために全部使おうとする。それくらい春奈の存在は大きい光だったんだろうなと思うし、ある意味で彼女との時間にすがっていたのも秋人らしいなと思います」。 本作で永瀬が演じたのは、美術の才能に長けた高校生。クラスでは目立たない地味な存在で、決して友人は多い方ではないが高校生活を満喫していた。しかしある時、心臓に悪性の腫瘍が見つかり、“余命1年”を宣告されてしまう。すべてを諦め感情を押し殺しながら、淡々と毎日をやり過ごすことを決めたある日、病院の屋上で“余命半年”の春奈と出会う。不思議な魅力を持った彼女に惹かれていく秋人は、自分の病気を隠して頻繁に彼女のお見舞いに訪れるようになるのだが…。 久しぶりに高校生役を演じたことについて、「外見で言うと、少し幼く見えるように前髪はかなり短めにしました」と振り返る永瀬は「衣装合わせで制服を着た時、『まだ高校生役いけるね』と周りの方々に言われたので、その言葉を信じました(笑)」と照れくさそうな表情。「僕もどちらかといえば言葉より行動で示すタイプですが、秋人の真っ直ぐさには勝てない。高校生だからということもあるかもしれませんが、自分の“好き”という気持ちにどこまでも素直になれる秋人はとても気持ちが良かったし、尊敬することもできました」と役柄への思いをあらわにした。 そんな永瀬が本作の撮影で印象に残っているシーンとして挙げるのは、文化祭のシーン。「観ているだけでワクワクするような画の切り取り方、撮り方でした。秋人と綾香が春奈のために行動して、結果、春奈がすごくうれしそうな表情をしてくれるのが僕もうれしくて。あの文化祭は秋人と春奈にとってかけがえのない一日になったと思います。撮影としては、僕も出口さんもめちゃめちゃ楽しんでいて、普通に『すごい!楽しい!』ってテンションが上がりまくっていました」。 さらにその文化祭のあとに描かれる海でのシーンについても「あそこは本当に綺麗な画が撮れました!」と自信たっぷり。「限られた数十分間のゴールデンタイムをねらったので、カメラマンさんも監督も僕らも必死で。少しでも時間を無駄にしないように全員で頑張りました。春奈をおんぶしたあの後ろ姿は、自分で言うのもなんですが、すごく良かったなと思います。『俺、もってるな』と思いました(笑)」。 そうしてチーム一丸となって作りあげた本作を、完成した状態で鑑賞した永瀬は「大体どの作品も自分への反省点が気になってしまうのですが、この作品はめずらしく素直に観られた気がします。反省点はありつつですが、気付いたら秋人と春奈に感情移入していました」と、すっかり作品の世界観に没入しながら観入ってしまったという。 「物語全体として難しい考察とかはせず、素直に2人の感情のままに観られる作品なので、視聴者にも届きやすいものだと思います。哀しいだけじゃなく、不思議と前向きな気持ちになれる映画。余命宣告された2人のお話なので、大体の方は2人が最後にどうなるか想像がつくと思うのですが、その予想とは少し違う結末になっていると思います。哀しいだけで終わらないところが、僕はすごくいいなと思っています」。 そして「秋人と春奈は“好き”という感情だけで動いている本当に純粋な2人で、そこには“好き”以外の余計なものがありません。観てくれる方々の純粋な気持ちを取り戻してくれる2人だと思うし、間違いなくいい時間を過ごせたなと思う作品になっていると思います。重たい部分もあるけれど、最終的にそう感じさせない秋人と春奈の生き様を楽しんでください」と、これから作品を観る全世界のファンに向けてメッセージを送った。 構成・文/久保田 和馬