Astell&KernフラッグシップDAPのサウンドを維持して小型軽量化「A&ultima SP3000M」
アユートは、Astell&KernのフラッグシップDAP「A&ultima SP3000」のサウンドパフォーマンスを維持したまま小型・軽量化したという「A&ultima SP3000M」を11月29日に発売する。価格は396,000円。 【この記事に関する別の画像を見る】 独自のHEXAオーディオ回路構造と独立デュアルオーディオ回路、アルミニウムハウジングの採用により、SP3000同等の圧倒的なオーディオパフォーマンスを維持しながら小型軽量化を実現した「真のポータブルHi-Fiオーディオプレーヤー」だという。4.1型ディスプレイを備え、外形寸法は119.6×69.1×18.8mm(縦×横×厚さ)を実現。重量は約237g。 「SP3000と同等のサウンド性能を維持しながら、デバイスのサイズをコンパクト化するためには、数々の果てしない課題を克服しなければならなかった」という。何十回もの回路変更を経て、SP3000Mが完成した。 DAC部分には、AKMの「AK4191EQ」2基と、AKMのフラッグシップDAC「AK4499EX」4基を採用。デジタル信号処理とアナログ信号処理を完全に分離した、SP3000で初めて採用された「HEXAオーディオ回路構造」を、小型化したSP3000Mでも搭載する。 通常のDAPでは、DACチップ内部でデジタル信号とアナログ信号を一緒に処理しているが、HEXAオーディオ回路では、入力されたデジタル信号のノイズをデジタルΔΣモジュレーターのAK4191EQで分離して低減し、さらにそこからAK4499EXでアナログ信号を分離して処理。デジタル信号処理とアナログ信号処理を物理的に分離した。 さらに、様々なノイズや電磁波がオーディオブロックに影響を与えないよう、導電性の高い高純度銀を塗布したシールド缶を採用。デジタル信号とアナログ信号を物理的に分離し、徹底的なノイズ対策を施すことで、優れたオーディオ性能と優れたノイズシールドを実現している。 また、従来のDAPではアンバランス出力側とバランス出力側の両方に同一の内蔵DACチップを使用しているため、DACからの信号はアンバランス出力側とバランス出力側に分割されてアンプ部に伝送される。そのため、オーディオスイッチが必須となっている。 一方で、スイッチを使用する場合、DACから送られてきた信号を受信できる範囲に限界がある。SP3000Mではこの限界を克服するために、AK4191EQを2基、DACのAK4499EXを4基使用。アンバランス/バランス完全独立の「デュアルオーディオ回路」を実現している。 “真のデュアルDAC構造”としており、SP3000MはSP3000と同じく、AKプレーヤーでは過去最高のSN比となる130dBを達成している。PCM 768kHz/32bit、DSD512までのネイティブ再生に対応。 主要回路を一体化した究極のサウンドソリューション「TERATON ALPHA」も搭載。効果的な電源ノイズの除去、効率的な電源管理、歪みの少ない増幅により、オーディオ出力インターフェースを通して原音に近いオーディオ再生を実現するという。 CPUはSnapdragon 6125オクタコアを採用。高速なシステムレスポンスと、快適かつスムーズに動く再設計された世代のユーザーインターフェースを装備。改良された8GBのDDR4メモリを搭載し、高速で滑らかな動きを実現した。 SP3000Tに搭載され好評を博したVUメーターGUIも搭載。ソフトウェア制御によるデジタルオーディオリマスター(DAR)機能や、スピーカーに近い音像を実現するクロスフィード機能なども備えている。 Open App Serviceを通じて外部のストリーミングアプリのインストールも可能。SP3000MとスマートフォンやPCなどの外部機器をBluetoothで接続する「BT Sink」にも対応する。 プレミアムレザーケースが付属する。筐体のデザインコンセプトは「Tension」。SP3000のダイヤモンド型のフロントデザインはそのままに、フラッグシップラインとしての存在感を際立たせる新たなデザインを投入。背面のガラス面には十字の模様が刻まれている。
AV Watch,山崎健太郎