センバツ山梨学院 第3部・戦力分析/下 秋の公式戦、堅守で勝利 練習時間7割守備に /山梨
<第91回選抜高校野球 センバツ高校野球> ◇ミーティングで意識統一 練習で最も時間を割いているのが守りだ。新チーム始動後から、練習時間のおよそ7割を守備練習に費やした。接戦が続いた秋の公式戦は、堅守で勝利をたぐり寄せた。 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 これほど守りに時間をかけた年は、これまでにないという。横浜高元部長の小倉清一郎さんが臨時コーチに就任し「一塁、エンドラン」「ランナー一、二塁」などと具体的な場面を設定して練習を重ねている。 ボール回しでは球を投げる際に体を1回転する動作を加えている。強制的に投げづらい動きを入れ、どんな状況でも正確な送球ができるようにするのが狙いだ。守備力は着実に上がっており、関東大会での挟殺プレーはいずれも走者を仕留めた。吉田洸二監督は「練習中に球を投げる回数が格段に増え、選手全体の肩の力が上がった」と話す。 センターラインは堅く、中継プレーでは、菅野秀斗二塁手(2年)が内野陣を引っ張る。小吹悠人遊撃手(1年)は自慢の強肩で三遊間の深い打球も処理する。渡辺嵩馬中堅手(同)は50メートル5・97秒の俊足で、守備範囲が広い。 1年生ながら正捕手を務める栗田勇雅捕手は、メンタルの強さを買われた。吉田監督は「関東大会を通して実力が上がった」と評価する。投手が緊張していると感じ取ると、アウトコースにミットを構えて「ボールでもいい」とメッセージを送る。 選手たちは「野球ノート」を付け、練習で試した守備のフォーメーションや反省を記録している。多くの野球部員は寮で生活しており、消灯時間前にミーティングを開く。守備練習を総括し、時にはホワイトボードを使って意識の統一を図っている。【金子昇太】<題字は3年新井蝶結さん> ……………………………………………………………………………………………………… ◇2018年秋季公式戦結果 <県大会> 2回戦 ○24-0 農林(五回コールド) 3回戦 ○ 7-0 甲府商(七回コールド) 準々決勝 ○ 2-1 駿台甲府 準決勝 ○ 7-5 甲府工 決勝 ● 2-5 東海大甲府 <関東大会> 1回戦 ○ 7-2 中央学院(千葉1位) 準々決勝 ○ 9-1 前橋育英(群馬1位)(七回コールド) 準決勝 ● 1-2 春日部共栄(埼玉1位)