サンフレッチェ広島が世界に平和を発信。2024ピースマッチはエディオンピースウイング広島初の国際親善試合に
サンフレッチェ広島のホームゲームで開催される 『ピースマッチ』。毎年8月、被爆都市広島からサッカーを通じて、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けたメッセージを発信している。7回目を迎える今シーズン、海外クラブとの親善試合をピースマッチとして開催することが発表された。対戦相手はドイツ・ブンデスリーガの強豪、VfBシュトゥットガルト。サンフレッチェ広島・森﨑浩司アンバサダーに、試合の見どころ、ピースマッチへの思いを聞いた。(全2回・第1回) 【写真】今夏、海外移籍を決めたサンフレッチェ広島・大橋祐紀 ◆広島のクラブだからこそできる、8月に開催される大切な試合 サンフレッチェ広島では毎年8月に、『ピースマッチ』と銘打った試合を開催しています。この試合は、被爆地・広島をホームとする僕たちだからこそできる取り組みの一つとして、広く平和について発信することを目的としています。今年はドイツのクラブチーム・VfBシュトゥットガルトを迎え、初めて海外のチームと 『ピースマッチ』を行うことになりました。 僕は現役引退直後、欧州のクラブを視察に回ったことがあります。その時にVfBシュトゥットガルトのスタジアムも見学させてもらいましたが、キャパシティの大きな素晴らしいスタジアムだったことを覚えています。VfBシュトゥットガルトは昨シーズン、ブンデスリーガで2位になったクラブですし、過去には浅野拓磨選手が所属したこともある、日本人選手ともゆかりのあるクラブです。そうした歴史ある海外のクラブと対戦できる機会はなかなかありませんから、サンフレッチェの選手にとっても、非常に刺激のある一戦になるはずです。また、世界の強豪クラブとピースマッチを開催することで、『平和』というキーワードを国外にも発信していけるチャンスでもあると感じます。 直近ではEピースで日本代表対シリア代表の試合が開催されました。シリアも紛争の続く国ですが、そうした国が広島で試合をするというところにも意義を感じます。今年のピースマッチも、「平和だからこそサッカーができる、サッカーを楽しめる」ということを今一度考える機会になることを願っています。 (後編へ続く) ■ピースマッチとは V・ファーレン長崎がJ1に初昇格し、被爆都市である広島・長崎のチームがJ1にそろった2018年、広島ー長崎のホームゲームが8月11日に開催されたことをきっかけに企画された。以降、毎年8月の広島ホームゲームでのピースマッチ開催が恒例となり、2024シーズンで7回目を迎える。『One Ball. One World.スポーツができる平和に感謝』をキャッチコピーに、過去への慰霊、幸せである現在への感謝、そして恒久的な平和への願いを込めて両チームが熱戦を繰り広げる。 ■VfBシュトゥットガルト 創立は1893年と、130年以上の歴史を持つドイツのサッカークラブ。バーデン=ヴュルテンベルク州シュトゥットガルトを本拠地とし、ブンデスリーガ1部で3度の優勝を果たしている強豪だ。過去には浅野拓磨、遠藤航、原口元気、伊藤洋輝らが所属していた。
広島アスリートマガジン編集部