「自転車で来たら入店お断り」の店も…酒提供したら酒気帯びの罰則対象 「お客を疑うのは…」街の居酒屋、忘年会シーズン控え改正道交法の対応に苦慮
改正道交法、酒類提供した飲食店も罰則対象
自転車の酒気帯び運転に罰則を設けた11月施行の改正道交法では、自転車を運転した本人だけでなく、酒気帯び運転する恐れがあることを知りながら酒類を提供した飲食店も罰則対象となった。忘年会の書き入れ時を迎えつつある長野県の長野市内の飲食店に対応を聞いたところ「自転車で来た客の入店を断っている」とする店がある一方、自転車で来たのかどうか判断がつかない―と対応に苦慮している所も多いようだ。 【写真】「飲んだら乗らない強い心に一本!」金メダリストが飲酒運転禁止PR
「乗らない確証はない」
権堂町近くの居酒屋では、店の敷地に自転車を止めた客に声をかけて入店を断っているという。店は深夜まで営業し、客層は大学生や会社員ら。「手で押して帰る」と話す客も少なくないというが、男性店長は「乗らないという確証はない。車の飲酒運転と同様に厳しく扱わないといけない」と気を引き締める。
「飲酒疑うのは心苦しい」「いちいち聞いていられない」
権堂町近くの雑居ビルに店を構える中華料理店は、酒を飲む客も多いが、自転車で来店したかどうか判断できず「いちいち聞いていられない」。中心市街地にある焼き肉店は「せっかく来てくれたお客さんに来店をお断りしたり、飲酒を疑ったりするのは心苦しい」と打ち明ける。
警察、周知進め取り締まり強化へ
県警は11月、啓発用ポスターを7千枚作成。酒を提供する飲食店や小売店に配って法改正の周知を図るとともに、取り締まりを強化する。