上戸彩の“直筆”結婚報告が今だからグッとくる。夫HIROも応援『沈黙の艦隊』の好演にみる厚み
芸能界最強の夫婦にしかできないこと
でも実際の上戸は、交際を開始した2010年以来、逆に10年の時があっという間に過ぎた。2024年は結婚生活12年目。同作のタイトル通り、10年先も君(HIRO)を愛し続けている。なんという記念碑的なドラマだったのだろう! その後、『半沢直樹』(TBS、2013年)や『昼顔』(2017年)など、彼女が重ねたコンスタントな名演は枚挙にいとまがない。どんどんフィクション性を強めながら、とうとう『沈黙の艦隊 シーズン1』ではファンタジーの域にまで踏み込んだ。 入籍コメントはジンとくるものだったが、結婚12年目の現在の上戸が俳優として提示するものはズシンとくる。第8話で「今この世界に生きる一人の人間として」と付言してカメラを見つめる裕美の姿は、入籍報告の「一人の女性」と同一人物だろう。たゆまぬ努力と分厚い下地があってこそ、ファンタジーのリアリティは担保される。 これって、HIROさんが1990年にZOOの最年少メンバーとしてパフォーマーデビューし、日本のダンス&ボーカルグループの礎を固め、LDHという夢(ファンタジー)を体現したことと同じじゃないか。ふたり揃って強固なファンタジーを成立させちゃうなんて、芸能界最強の夫婦にしかできないことだ。 <文/加賀谷健> 【加賀谷健】 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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