仏新首相に34歳のアタル氏 戦後最年少、国民教育相
【ブリュッセル共同】フランスのボルヌ首相が8日に辞任したことを受け、マクロン大統領は9日、国民教育相を務めてきたガブリエル・アタル氏(34)を新首相に任命した。大統領府が発表した。戦後の第5共和制の首相で最年少、同性愛を公表している初の首相となる。 フランスは6月に欧州連合(EU)欧州議会選、夏にパリ五輪を控え、政権運営の課題が山積している。不法移民の追放を容易にする政権肝いりの移民法を巡り閣僚が辞任するなどマクロン氏の求心力低下の恐れが指摘される中、若いアタル氏を任命することで政権のイメージ刷新を狙う。 ボルヌ氏と共に内閣は総辞職しており、マクロン、アタル両氏は組閣作業を進める。 アタル氏は左派のオランド前政権下で大臣補佐官を務め、2017年の大統領選に出馬したマクロン氏の陣営に参加した。政府報道官などを経て23年7月に国民教育相に就任。最近のメディアの世論調査では政府内で最も人気の高い大臣となっていた。