相葉雅紀×大塚明夫、“濃密な時間”を共に過ごすなかで受ける刺激 「駆け引きが楽しい」
相葉雅紀と大塚明夫、お互いの仕事について思うこと
ーーお2人は動物を飼ったことはありますか? 大塚:僕は猫しか飼ったことないですよ。 相葉:僕は犬しかないですね。以前、すごく大きいグレートピレニーズっていう真っ白い犬を外飼いで飼っていたんです。 大塚:すごい、ブルジョワだ(笑)。 相葉:いえいえ(笑)。そのワンちゃんがめちゃくちゃ優しくて、いつしか近所の野良猫が暖かいからお腹の中に入ってたんです。そしていつしか、ご飯も半分ぐらい残して猫にあげるようになっていて。なので飼ってはないんですけど、野良猫もまあ、半分飼ってたみたいな。 ーーお2人はモルモットという動物に対してはどんな印象を持っていますか? 大塚:本来どこにいるものなんだろう、人間が作ったものか……とか。実験対象の代名詞として、モルモットって言いますもんね。でも、モルモットって、そういうところから見ると、なんかかわいそうって言ったらなんだけど、寄り添ってあげたいなっていう感じの生き物だなと思いますね。 相葉:大塚さんの言うように、なんか人間に使われてしまうというイメージが少なからずあるので、こういう、モルモットが主役でかわいく描かれているというのはとてもいいなと思います。 大塚:この映画を観て実際にモルモットを飼いたいって思う子もいっぱいいるだろうし。もっと飼いやすいのかなとも思うし、散歩に連れていかなくてもいいでしょうしね。 ーーまさしく私がモルモットを飼っているんです(笑)。それでアニメーションでも描かれていましたが、モルモットは好奇心と臆病なところが結構入り交じっている動物なんです。そこで、お2人のそのバランス感というか、リスクをとったりするかどうかについて聞かせてください。 大塚:どうだろう。元々僕は庶民なので、あんまり失うものがないからリスクに怯えたような記憶はほとんどなくて。 じゃあ好奇心がすごく強いのかというと、それほどでもないかなという。でも、強い方だとは思うんですけどね。ほどほどに好奇心があり、ほどほどの怖がりなのかなと思います。 ーー面白そうなものがあったらすぐ手をつけてみるとか。 大塚:ちょっとやってみてはあんまりかなとか、面白いと思わないなとかってやめたりとか、そういうのは多いですね。でも、リスクが怖いからやめるというのはあんまりないです。少し前は、パラシュートつけて飛び降りてみたいなと思ったりしたんです。でももう60代なので、そろそろ各遊園地でジェットコースターに乗せてもらえなくなる年齢で空から飛び降ると、心臓危ないかなって(笑)。そういうリスクは怖いですけどね。 相葉:僕もあんまりリスクとかは考えたりしないですかね。 大塚:たしかに、ポジションはあるよね。 相葉:グループであれば、それは5人のものだし、5人で考えていかないとと思うけど、個人ではそんなことないかな。あまりリスクは考えないで、やりたいと思ったことをやります。 ーー好奇心は強い方ですか? 相葉:うーん。なんでもかんでも好奇心があるわけではないですね。 大塚:そんな時間もないしね。 相葉:なんかビビッときたものに関しては、そこでやらずにやめて後悔する方が嫌かなって。後々、あの時にやってたらどうなってたんだろうっていうふうに考えるのが嫌です。 ーー相葉さんはタレントやアイドルとして、大塚さんは声優としてずっとトップランナーでお仕事をされています。お互いのお仕事についてそれぞれ聞いてみたいことはありますか? 大塚:もう聞かなくても、こんなに大変な仕事をしてるんだなって。やっぱり一流のアイドルの皆さん、テレビ越しやら風の噂で聞いたりしてると、もう僕らみたいな一般人からは見えないところでゴソゴソっとしなければいけないよね。 相葉:いやいや。 大塚:やっぱ、違うなと思って、尊敬です。 相葉:いやいやいや。さっきもおっしゃってましたけど、仕事を何個も掛け持つことが多いんですよね。 大塚:ええ。 相葉:毎回、全く違うんですよね。キャラクターに役がしっかりとあるんですよね。声ももちろん良いんですけど、どうやって作ってるのかなというのは気になりますけど、これはたぶん企業秘密だと思うので。 大塚:切り替えなんでしょうね。なんかスイッチがあるんだと思いますよ。『ONE PIECE』をやるときはこのスイッチ、何々をやる時はこのスイッチ……みたいな。そういうのを自然に作らないと、捌けなくなっちゃうので。 ーー相葉さんの仕事ぶりは「聞かなくてもわかる」とおっしゃってましたけど、実際にお会いしてどうですか? 大塚:いや、すごいと思います。特に相葉くんは人当たりも柔らかくて、腰も低くて、それでなんか気が使える人じゃないですか。で、なおかつ相葉くんの場合は、こうやっていらっしゃる(記者の)皆さんがなんか不快な思いをしてないかなとかって常にアンテナ張ってサーチしてる感じがね。いやいやすげえなと思います。 ーー相葉さんと大塚さんは最近濃密な時間を過ごされてるとおっしゃられていましたが、お互いに刺激を受けたことはありますか? 大塚:もうそれは人間ですからね、不愉快なことやら、カチンとくることいっぱいあると思うんですけども。そういうのも全部飲み込んで「僕は相葉雅紀だ」としゃんと立って、犬のトリミング(※相葉は『嗚呼!! みんなの動物園』(日本テレビ系)にて保護犬トリミングをしている)をしながら。 相葉:よくご存じで(笑)。ありがとうございます。 大塚:素晴らしい、それにつきますよね。LINE繋いでほしい。 相葉:ぜひぜひお願いします(笑)。 ーー大絶賛ですね。 相葉:いや嬉しいですね。大レジェンドの大塚さんにそんなことを言っていただいて。 大塚:庶民です(笑)。 相葉:(笑)。でもなんかこうやって一緒の作品に出させてもらったり、違う現場では掛け合いとかもさせてもらったりとか、毎回やる度にいろんな発見が出てきます。それに、同じ作品で読み合わせても毎回同じじゃないので。 大塚:同じにできないんでしょう。 相葉:いやいや。だから、なんか楽しいんですよね。すごく刺激をいただきました。今度ゆっくり、お酒を飲みながら話したいです。 大塚:そうだね、ぜひ。
間瀬佑一