【袴田巌さん再審】静岡地裁での無罪判決から1週間で広がる検察“控訴断念”求める動き…プロボクサーらも
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
袴田巌さんに再審無罪が言い渡されてから3日で1週間。10月10日までに検察が控訴しなければ無罪が確定しますが、検察は態度を明らかにせず、各地で控訴を断念するよう求める動きが広がっています。 (袴田さんの支援者) 「検察官は控訴をやめろ」 10日も東京高検前で行われていた、袴田さんの支援者による抗議活動。 58年前旧清水市で起きた一家4人殺害事件で、死刑が確定した袴田巌さんの再審=やり直しの裁判で、9月26日、静岡地裁は袴田さんに無罪判決を言い渡し、捜査機関による3つの証拠のねつ造を認定しました。検察が控訴しなければ袴田さんの無罪が確定しますが、判決に不服がある場合、検察は10月10日までに控訴することができます。 静岡地検は、2日の会見で「10日に判決内容についての受け止めについて可能な限り明らかにする」と話す一方、控訴については「上級庁と協議する」と話し、いまだ態度を明らかにしていません。仮に検察が控訴に踏み切れば、東京高裁で再び審理されることになり、審理の長期化が懸念されています。こうした中、3日、元プロボクサーの巌さんを支援する日本プロボクシング協会のプロボクサーら約30人が集まり、白いバンテージと白いTシャツを着て袴田さんの“潔白”をアピールしました。 (元WBA 世界スーパーフライ級チャンピオン 飯田 覚士さん) 「控訴でやり直すこと が絶対にないように、検察に正しい判断をしてもらえるように、みんなで声を上げる」 (元WBA 世界スーパーバンダム級チャンピオン 佐藤 修さん) 「58年もの信じられないときが経ってしまった」「これ以上、何があるんでしょうか」 その後、東京高検を訪れ、控訴を断念するよう求める要請書を提出しました。 (日本ボクシング協会 袴田支援委員会 新田 渉世 委員長) 「(控訴するか)回答できませんということでした。要請に来たことが大きなことだと思う」 控訴の期限は10月10日です。