サーモンの“陸上養殖” 大分・湯布院で生産拡大 「湧き水」で養殖期間を半減 新たな名物に
年間を通して水温が一定の「湧き水」を利用することで安定生産が可能に。5年前には年間10トン程度だった湯布院サーモンの出荷量は100トンにまで増えています。 濱砂慎吾専務: 「魚のおいしさは、魚種と環境、食べているもの、この3つがポイントです。皆さんに美味しいと言ってもらえるように、ある程度基準を上げた良い魚を作っていきたい」 ■湯布院の新たな名物に 湯布院産サーモンの認知度は高まりつつあります。JR由布院駅前に去年5月にオープンした飲食店「ゆるりん」では、メニューの主役に置き、国内外から訪れる観光客に提供しています。 ゆるりん 立川智大オーナー: 「湯布院の食材を使ったもので商売を始めたくて、韓国や中国でもサーモンが好きな人がすごく多いので、湯布院でも絶対に流行ると思った。認知度はちょっとずつですが、上がっていると思う」 おすすめは養魚場から直送される朝締めのサーモンを使用した「サーモン丼」(1500円)。客の半数以上が注文するという人気メニューです。 井口記者: 「脂の乗りがちょうどいいですね。淡水魚の臭みは感じられません。子どもも食べやすいと思う」 ゆるりん 立川智大オーナー 「養魚場から直で朝届けてもらい、そこでさばくので一番の魅力は新鮮さ。サーモンを苦手な方でも食べられると言っていただける方が多い」 一方、半年ほど前から取り扱いを始めたトキハインダストリーでも徐々に認知度が高まっているといいます。ここでも魅力は「鮮度」。サーモンの活き締めは珍しいそうです。 トキハインダストリーあけのアクロスタウン店 阿部武司チーフ: 「鮮度が一番ですのでコリコリとした食感が売りとなっています。なかなか活き締めのサーモンというのは入らないのでリピーターもどんどん増えている状態」 湯布院の豊かな恵みで育まれたご当地サーモン。輸入が主流のサーモン市場で鮮度を最大の武器として着実に需要を増やしています。
大分放送