【フィリピン・ペソにも負けたトホホな日本円…】日本経済凋落を象徴、フィリピンのマルコス大統領は何を目指しているのか?
マルコス・ジュニアの政治目標は保守政治主導による強いフィリピン
Nによると1986年以降コラソン・アキノ、ラモス、エストラーダ、アロヨ、ベニグノ・アキノとリベラル派政権、すなわちシニア・マルコス時代を否定する政権が続いた。この間に汚職が蔓延して経済発展が遅れた。また米軍基地を廃して米軍をフィリピンから撤退させて結果的に中国の領海侵略を許してしまった。 マルコス・ジュニアが穏健的政治スタイルの半面で歴史修正をじりじり進めているのは、彼の政治目標が国民意識を変えて保守政治勢力を盤石にしてフィリピンを強い国家にすることだからとNは解説。マルコス・シニアが失脚した1986年以降フィリピンは経済指標でみるとシンガポール、マレーシア、タイなどのアセアン諸国に経済力で大きく引き離された。マルコス・ジュニアは安定した保守政権の下でフィリピンが経済・外交で挽回することを目指しており、少なからぬ国民もそれを望んでいるとNは結んだ。 フィリピン現行憲法では大統領は一期6年で再選は不可。保守派の次期大統領を実現して自分の政治目標を継承させることができるか、残りの任期4年のボンボン・マルコスの手腕を注視したい。 以上 次回に続く
高野凌