熊本市の教員追加募集、倍率1・8倍に 臨時採用講師まで対象広げた効果 一部教科は志願者なしも
熊本市教育委員会は13日、2025年度の市立学校教員採用試験の大幅定員割れを受け、初めて実施した追加募集の最終志願状況を発表した。不足分の52人に対して96人が志願し、倍率は1・8倍となった。臨時採用講師に対象を広げた効果で志願者が増えた。ただ、一部の教科では志願者がいなかった。 熊本の教育・子育て
最も倍率が高かったのは小学校の特別支援教育推進で5・8倍。続いて高校の商業科の5倍だった。中学・高校の美術科と家庭科は志願者がおらず、英語科も2人足りなかった。国語や数学などほかの教科・職種は採用予定を満たした。 6~8月に実施した採用試験合格者は262人で、予定の314人に52人足りなかった。10月の追加募集では、通算3年以上の勤務経験のある県外の国公立学校の現職正規教員か、県内外の元現職正規教員を対象としたが、19人しか志願者がいなかったため、2度目の追加募集で臨採講師に対象を広げた。 市教委教職員課は「志願者数が採用予定者数を超えたのは良かった。定員を満たしていない教科は正規教員以外で対応する」と説明している。今後、PR活動や大学生らの市立小中学校派遣事業を通じ、志願者増を図る方針という。 試験は12月1日。結果は12月18日に発表する。(上野史央里)