23年度の日系電線海外法人出荷、銅絶縁電線46万8636トン。過去最高・輸送向けなど増加
日本電線工業会はこのほど2023年度の日系電線メーカー海外現地法人の銅製絶縁電線出荷統計を発表した。出荷量は46万8636トンで前年度比2%増。機器用電線や通信用電線・ケーブルなどが前年割れ。一方で全体の6割以上を占める主力の輸送用電線に加えて、ボリュームの大きい巻線や電力用電線・ケーブルが前年超えして全体を支えた。総量は3年連続でプラスとなり15年度の統計開始以来、過去最高値を記録した。 調査は日系電線メーカー29社が有する94法人が出荷した銅製絶縁電線の数字をまとめたもの。出荷地域別の内訳では日本向けの輸出が6万1889トンで同12・1%増。現地法人立地国と第三国への輸出を足したその他地域については40万6747トンで同0・6%増となっている。 品種別の動向はワイヤハーネスなど輸送用電線が29万8423トンで同2・8%増。巻線は8万1014トンで同1・1%増。機器用電線は9957トンで同29・7%減。通信用電線・ケーブルは6789トンで同28%減。電力用電線・ケーブルは7万2031トンで同11・1%増。被覆線は422トンで同22・1%減だった。 出荷金額については銅製絶縁電線合計で1兆9286億1300万円で同17・9%増。出荷地域別では日本向けが1357億8300万円で同13・7%増。その他地域が1兆7928億3千万円で同18・2%増となった。品種別の動向では輸送用電線と巻線、電力用電線・ケーブルが前年超え。機器用電線と通信用電線・ケーブル、被覆線が前年の水準を割り込んでいる。