<春に輝け・常総学院の挑戦2021>選手紹介/12 柴田将太郎捕手(2年) 熱血漢の「和ませ役」 /茨城
「和ませてくれてありがとうな」「うるさいよ」。やり取りのたびに笑い声が起きる、チームの「和ませ役」。内心では、控え捕手としての役割を自問し続ける熱血漢だ。 正捕手の田辺広大(2年)とは異なる視野を心がけてきた。ノック練習で田辺が内野手の動きに注意を飛ばせば、あえて外野を見る。チームの向上に貢献するため、そして正捕手と主将を兼任する田辺の負担を減らすため、自らに課した取り組みだ。 田辺の強肩や動きのキレは「さすがと認めざるを得ない」と感じている。一方で、「打撃面では自分も貢献する」と心に決めている。緊張で体が動かなかった県大会、ハイレベルな投手陣に圧倒された関東大会。その反省と教訓を糧に、そして自分の1本で流れを変えられるように、日々練習を積んできた。 手元には1個のファーストミットがある。入部当初、一塁手だったときの縁で世話になってきた1学年上の先輩・石川光からもらったものだ。高校球児なら、誰もが夢見る甲子園の舞台。しかし、石川たちは、新型コロナウイルスの影響で、最後の挑戦の機会すら奪われた。「悔しい思いをした先輩の分まで力を発揮したい」。ミットは甲子園に持っていくつもりだ。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ◇選手データ ▽埼玉・富士中出身 ▽身長177センチ、体重92キロ ▽右投げ、右打ち