20袋限定って…そんなに買うの? 昼には完売…流行とは真逆なクッキーに行列ができる理由
今後のクッキートレンド、塩系が増えそう!?
今回の催事では、「トレンドのきざし!サレクッキー」として、塩系のクッキーも登場し、新たに新商品で挑戦するブランドも。「以前から出店のフレンチシェフによる『たかやマルシェ』さんはじめ、少しずつ増えています。おつまみとしてもお菓子としても楽しめるので、将来性を感じています。クッキーですが”甘くない”という需要はあると思います」と催事担当の中塚さん。 また、これまでは缶のデザイン性も重視されていた印象だったそうですが、「最近はお客さまの目がシビアになり、量と値段のコストパフォーマンスも大事になっています。またパティスリーでは缶にこだわらず、シンプルな透明のプラスチックケースで、中身がわかりやすいものも増えています」とのこと。 最近のクッキー缶は3000~5000円と高級なものが増え、手土産にするには相手を選びますが、「パティスリーサキモト」はかわいい絵柄ですが紙パッケージでシンプル。しかも1袋501円という価格も、ほかと比べるとかなりお手頃です。
いつ頃から、こんなに人気になったのか?
1950年に創業した崎本食品有限会社として焼き菓子・パンを取り扱い、2005年に、街のケーキ店としてオープンした「パティスリーサキモト」。クッキーの卸も行っていたことから、お店ではクッキーを販売しつつも、主力商品はケーキだったそう。そんななか、塩パンが人気となってきたタイミングで、塩を使ったクッキーも人気が出る可能性があるのではないかと、レシピを開発。まさに今ポピュラーな、甘いとしょっぱいを同時に味わえる”あまじょっぱ”です。 最初はひとつずつ手で丸めて形を作っていたところ、次々と売れて作業が間に合わず。「もっと効率的に作れる形としてたどりついたのが、キューブ状でした」と専務取締役の崎本明男さん。そのタイミングで材料もマーガリンからバターに切り替えて、サクサクしながらも口のなかでほろっとくずれる食感に、かつ塩の粒をしっかりと効かせた、今の塩クッキーが2006年に完成したのです。 テレビでの紹介も手伝って、ほかの商品を製造する時間はなくなり、クッキーに専念して現在に至るそうです。キューブ状の種類も徐々に増やすとともに、ナッツ系は丸い形にし、「オレのクッキー」シリーズに。そして、崎本明男さんのお父さんが作っているアメリカンチョコレート、マーブル、コーヒーなどサクサク食感の「オヤジのクッキー」シリーズとなっています。 ちなみに見分け方は、パッケージのクマのイラスト。前者はクマがコック帽をかぶっており、後者はメガネをかけています。