パート先の人数が減り、残業が続きました。今年も扶養内に抑えたいのですが、何ヶ月も残業があったら私は扶養を外れないといけなくなるのでしょうか?
扶養を外れることでメリットもある
扶養から外れると、被扶養者(パートで働く配偶者)だけでなく、扶養する配偶者の税制上のメリットも享受できなくなる可能性もあります。 「せっかく働いて収入が増えたのに、控除額によって手取りが減ってしまった。」 「配偶者控除や配偶者特別控除が適用されていた扶養者の税負担が上がってしまった。」 という声も聞かれます。 たしかに、扶養から外れると、健康保険料や厚生年金保険料を負担することになり、手取りが減ってしまう可能性も考えられます。そういった対策から、扶養の範囲内での働き方を選ぶ方は多いのですが、社会保険への加入は決してデメリットばかりではありません。 厚生年金に加入することで、将来受け取る年金額が増えるメリットもあります。たとえ年額数千円でも、公的年金制度は、生涯受け取れるため、加入する意味はあるでしょう。また、雇用の安定という面でも安心が得られます。
まとめ
企業にとって、適正な人員配置ができず、在籍するパート社員に対し負担をかけたり不安を与える事態は避けるべきですが、人手不足は深刻な課題でもあります。子育てや家事の両立のため扶養範囲内でパート勤務をすることは、働き方の選択肢のひとつです。 時間的・労力的な負担だけでなく、家計を守るためにも、自分自身でのコントロールが必要になるかもしれません。また、扶養内で働くことのメリットとともに、扶養を外れることでのメリットについても知ったうえで、働き方について考えてみるとよいでしょう。 出典 日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」 厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」チラシ「130万円の壁でお困りの皆さまへ」 執筆者:大竹麻佐子 CFP(R)認定者・相続診断士
ファイナンシャルフィールド編集部