混合気供給の要“キャブレター”を分解!! 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ Vol.3
スロットルの操作性は以前と比べて良くなりましたが……
自分自身の生誕年と同じバイクを所有することで「粋」なバイクライフを楽しむといった生き方がある一方で、「お前が先か、おれが先か……」などと考えると、しっかり手入れしてあげたくなるものです。旧いバイクは「手入れがMUST!!」だと、ぼくは考えています。 【画像】誕生から62年! 1962年型ホンダ「スーパーカブC100」を画像で見る(15枚)
すでに還暦を過ぎ、救急車で運ばれた経験や長期入院の経験が何度かありますので、所有するすべてのバイクには、この先も良いオーナーさんと巡り合い、性能を受け継がれ、100年も200年も、長生きし続けてほしいものだと、最近考えるようになりました。 現段階で、すでに60年以上生きてきたスーパーカブC100ですから、この先も、体調や体力を維持しつつ、化石燃料であるガソリンを注ぎ入れれば、元気に走り出すことができるコンディションをキープしていきたいと考えている、今日この頃でもあります。
エンジンコントロールには欠かせないスロットルの様子を点検し、作動性が悪いところは擦り合わせて、グリスアップを行いましたが、その作業で得られた性能を維持できるのは、バイク生涯のなかでは、ほんの一瞬の出来事だと思います。 日常点検の必要性、日常的なメンテナンスの必要性は、まさにこんな部分にも現れるものだと思います。ある一定の改善は得られましたが、また気になった時には「前に整備したから大丈夫!?」ではなく、疑いの眼差しで再び点検メンテナンスすることも重要なことです。
走行中の息つき症状が気になったので分解点検
スロットルの操作性がリニアになると、逆に際立ってしまったのが、スロットル操作に対するキャブレターの追従性です。
スロットルを開けた時に、スムーズな回転上昇を得られるのなら申し分ありませんが、加速の途中で「引っ掛かり症状」が出ることに気が付きました。ガソリンの流れが瞬間的に途絶えてしまうのか!? ここもひとつの原因になります。また、点火系で失火タイミングがあると、エンジンは当然に気持ち良くかつスムーズな回転上昇を得られなくなってしまいます。 簡単に確認点検できる箇所から始めてみました。まずはプラグキャップを外して、スパークプラグを抜き取りました。電極はややカブリ気味ですが、失火するほどの汚れではないと判断できましたので、ワイヤーブラシで電極をクリーニング。プラグの復元前に、コンプレッションゲージをセットして、スロットル全開でキックアームを何度も踏み込み実圧縮を確認しました。10kg/cm2(現代表記なら10Kpa)を軽く超えましたので、特に問題は無いと思います。 プラグを復元してから、プラグキャップを差し込みますが、その前にキャップを左に回しながらプラグコートから抜き取り、プラグコードの先端を5ミリほどニッパでカットしてから、プラグキャップ接触点の木ネジ部分が、プラグコードの中心に食い込むように、時計回りに押し付け、コード芯線との接触性を高めました。そんな作業後にプラグキャップを差し込みました。