ハイダー氏ヘッジファンド、昨年成績マイナス33%-資産40億ドル急減
(ブルームバーグ): ヘッジファンドマネジャーのサイド・ハイダー氏は、運用成績で同氏として過去最悪の連敗を喫している。
ハイダー氏のファンド「ハイダー・ジュピター」は昨年の成績がマイナス32.7%となった。ブルームバーグが確認した投資家向けの最新報告で明らかになった。2023年はマイナス43.3%だった。同氏は高度なレバレッジを効かせたマクロ取引で知られる。
別の投資家向け書簡によれば、資産は昨年11月末時点で約8億1800万ドル(約1290億円)と、2年前の約50億ドルから減少した。損失に加え、返金を求める顧客への資金返還が響いた。
ヘッジファンド業界では現在、年金などリスク回避志向の顧客に対応するため安定リターンを目指す向きが多いが、ハイダー氏は高いボラティリティーを伴う、より大きなリターンを目指している。
同業のマクロファンドの一角は昨年、11月の米大統領選でのトランプ氏勝利で大きな追い風を受けた。ロブ・シトロン氏率いるヘッジファンド運営会社ディスカバリー・キャピタル・マネジメントの昨年成績はプラス52%、ザック・シュライバー氏のポイントステート・キャピタルはプラス47.9%だったと、ブルームバーグ・ニュースは先週報じていた。
ハイダー氏のヘッジファンドは2022年に193%、21年に70%近いリターンをそれぞれ記録し、投資家の関心を集めた。ブルームバーグの計算によると、過去2年間のマイナス分を取り戻すには、160%超のリターンを上げる必要がある。
原題:Haidar’s Hedge Fund Loses 33% With Assets Plunging by $4 Billion(抜粋)
(c)2025 Bloomberg L.P.
Nishant Kumar