慶大・清原正吾(22歳)の指名はある? ドラフト直前、スカウトが語る“ホンネ”は…「入団したら使わないわけにいかない」「そこが一番悩ましい」
10月に入って、ドラフト会議までのカウントダウンが始まった。プロ志望届、10日の締め切りを受けて、高校生159選手、大学生162選手の提出が完了した。 【貴重写真】「まるで俳優…“母ソックリ?”な清原正吾」「弟は父・和博に似てる? 比較写真」Number撮影のカッコいい写真&秋季リーグ戦の豪快な本塁打シーンも…記事写真を一気に見る ここに来て、急に複数の人たちから同じ疑問を問われるようになってきた。 先日は、学生野球の神宮球場で、当事者のスカウトの方から、「あるんですかねぇ」と訊かれたから驚いた。 「そっちのほうがよく知ってるんじゃないですか」と笑って返したが、ほんとに見えていないようだった。 「清原選手って、指名されるんですか?」ないしは「清原選手、どこに指名されるんですか?」。 ふた通りの問いがある。 ひとつはドラフト指名の可能性、本人のプロ野球選手としての素質を問う場合。かたや、清原選手の具体的な進路に対する興味。どちらも、よくわかる。それぞれのケースに分けて、「現状」をお話ししてみたい。
野球選手の素質は…疑うべくもない「天才」
清原選手の野球選手としての素質についていえば、私は、疑うべくもないある意味の「天才」だと考えている。 中学、高校でゴリゴリの「勝負野球」に励んできた選手でも、なかなかなれない「慶應の4番」を、その6年間、全く別の競技(中学=バレーボール、高校=アメリカンフットボール)に取り組んできた清原選手がつとめているという「事実」は、まず何よりの「状況証拠」だろう。 そして、その身体能力と野球技術だ。 運動量豊富で高い瞬発力を必要とする2種の球技で育まれた、均整抜群の四肢とボディバランス抜群の身のこなし。 ちょい長めのサイズでゴロ処理に独特の感覚を要するファーストミットのハンドリングにもぎこちなさは感じないし、捕球から送球にかけての全身の連動とフットワークもよどみなく、スナップスローも達者にこなす。 とても「野球年齢3歳半」の新米(失礼! )には見えない。 「そこなんですよ!」 以前、あるスカウトの方が、「そこ」を指して困惑していた。 「硬式野球経験わずか3年半で、内野手としてあれだけ動けて、しかも、東京六大学のリーグ戦でホームランまで打ったりするわけですよ。そんな選手、今までいなかった。だから、こちらとしても当ててみる物差しがない。どう評価していいかわからない……っていうのはありますね」 困惑はさらに深まる。 「大学生ですから、こちらとしても、ある程度は即戦力性も欲しい。最近は、大学生でも一軍戦力になるまで2、3年かかるのも多いですけど、清原君の場合、そのへんの順応性が未知数。前例がないですから」 では、素質が認められたとして、どこの球団が指名に及ぶのか? 「指名して入団したら、使わないわけにいかないじゃないですか。そこが、いちばん悩ましいわけですよ」
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