債券上昇か、米金利低下や国債買い入れで-日銀会合の主な意見は警戒
(ブルームバーグ): 28日の債券相場は上昇が予想されている。米国の長期金利が7年国債入札を順調にこなして低下したことや、日本銀行の国債買い入れオペが相場を押し上げそうだ。一方、日銀は17年ぶり利上げを決めた金融政策決定会合の「主な意見」を公表する予定で、警戒感が上値を抑える。
三菱UFJアセットマネジメント債券運用第二部の小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、海外金利の低下を受けて高く始まり午後はやや重くなるとみる。外国為替市場の円相場は介入警戒感もあって足踏み状況だが、1ドル=152円を抜けてくると国債市場にマイナスの影響が出てくるので要注目だと述べた。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.7~0.72%(27日は0.715%で終了)、先物中心限月6月物は145円65銭~145円90銭(同145円74銭)。
日銀は28日午前、18、19日に開催した金融政策決定会合の「主な意見」を公表する。追加利上げに関する前向きな意見が多ければ債券に売りが出る可能性がある。小口氏は会見した植田和男総裁以外の審議委員の意見が注目とした上で、「期末でもありそれほど刺激的な意見は出ないのではないか」と述べ、4月以降の日銀の情報発信が注目されると言う。
先物夜間取引で6月物は27日の日中取引終値比4銭高の145円78銭で終えた。
日銀買い入れオペ
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Hidenori Yamanaka