がんばりすぎに要注意!【ランナーのメンタルトレーニング】
がんばりすぎに要注意!【ランナーのメンタルトレーニング】
完走や記録更新を目指して毎日コツコツとトレーニングを重ねてきた人が、目標を達成したとたんに、ぱったりと走ることをやめてしまうことがある。まるで燃え尽きてしまったかのように……。 ここまで読んでハッとしたあなたは、もしかしたらオーバートレーニングで心が少し疲れているのかもしれない。まじめで几帳面な人ほど、練習を休むことが不安で、オーバートレーニングをしてしまいがちだ。そして、そういう人はランナーにとても多い。 どうしたら長く楽しみながら走り続けることができるのか、マラソン完走請負人、Japanマラソンクラブの牧野仁コーチにお話を聞いた。何かに一生懸命取り組むうちに、少し心が疲れてきてしまったという人は必見だ。
「マラソンは飽きるもの」と気楽にかまえている
まずは、マラソンは飽きるものと思っていたほうが肩肘張らずにマラソンに取り組むことができる。そして、そう考えることで、さまざまな「飽きないための工夫」を試すことができるのだ。たとえば、音楽を聴いたり、たまに旅ランにでかけてまったく知らないコースを走ってみたり……。なかには、身の丈に合ったペースで走れればいいというファンランという位置づけで、年に1回、海外マラソンに参加してモチベーションを上げるという人もいる。
つねに“いいストレス”を感じている
ストレスというと聞こえは悪いが、すべてのストレスが悪いというわけではない。いい意味でのストレスはランナーを鼓舞してくれる。たとえば「走れない」というストレスはいいストレス。その理由は、走れないことで、逆に「走りたい」という欲求が高まるから。一方、「走らなくてはならない」というストレスは心をマイナス方向に持っていってしまう。走ることに義務感を感じ、それが続くことによって心がつらくなってしまう。
“二毛作”でマラソンを楽しんでいる
マラソンに没頭してしまっている人とは好対照で、遊び方が上手な人は燃え尽きにくい傾向にあるようだ。ちなみに、遊び方が上手な人というのは、走る以外にも趣味を持っている人だ。ウインタースポーツでもいいし、マリンスポーツでもいい。とにかく、二毛作、三毛作で楽しむことが、燃え尽き防止の最善策。たまには計画していたトレーニングを中止して、仲間と飲みに行くだけでも気分をリフレッシュすることができるはずだ。