中国人の旅行復活-国内外での支出、新型コロナ前の水準超える勢い
一方、中国を訪れる外国人観光客は依然低迷しており、今年の外国人観光客による中国本土での消費額は7150億元に達する見込みだが、なお19年の約4分の3に過ぎない。
中国は新型コロナ禍後の入国規制解除が最も遅かった経済大国の一つで、外国から中国に乗り入れる便はまだ完全には戻っていない。
中国はここ数カ月、インバウンド観光と投資の促進に向け、タイとマレーシア、シンガポールに加え、一部の欧州諸国やクルーズ船の乗客に対するビザ発給制限を緩和してきた。中国当局は今年初め、23年7月以後で11カ国のビザ発給要件を緩和したと発表している。
中国国家統計局によると、昨年は8200万人の観光客が中国本土を訪れた。これは19年の約56%に相当。香港とマカオ以外からの訪問者数はわずか1380万人で、新型コロナ前を57%ほど下回っている。
ただ、モルガン・スタンレーは、中国経済が鈍化し、小売売上高が低迷を続ける中でも、旅行は比較的力強い消費カテゴリーの一つだと指摘。観光・旅行セクターは今年、19年の水準を約2%下回る8000万人の雇用を広く支えているという。
原題:China’s Tourists Splashing Cash Abroad to Exceed 2019 Frenzy (1)(抜粋)
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K Oanh Ha