京都発!美しくておいしく、体にも優しい絶品ジェラート。
フレーバーは常時約40種類。おいしくて体に優しい京都発のジェラート。
毎月のように新製品が発売になるかと思えば、昔ながらの定番ものもアップデートを続け、ルックスも味もますますハイレベルになってきたアイスクリーム。そんな進化するジェラート&アイスのなかで、私のいち押しはジェラート専門店の「プレマルシェ・ジェラテリア」だ。本店は京都・三条にあるが、東京・中目黒にも支店があり、私はもっぱらこちらを利用している。 【画像】もっと写真を見る(2枚) ひと口食べるだけで幸せな気分にさせてくれるスイーツだが、半面、健康のことを考えると、少々ためらってしまうのも事実。ところがこの店のジェラートは、味もピカイチながら、体にも優しくて、健康を気遣うヘルシー志向の人への手土産にもピッタリなのだ。 フレーバーは、シーズナルも合わせておよそ40種類ほど。動物性素材を使わないヴィーガンアイスも10種類前後ラインアップしている。合成乳化剤や合成安定剤などを一切使用せず、糖類も精製さとうきび糖は不使用。てんさい糖や黒糖、フルーツから抽出した糖、ハチミツなど、できる限り体によいものを使用する。グルテンを含む食材も店頭のコーンのみ。罪悪感が限りなく少ないジェラートだ。 オーナー社長の中川信男さんは、子どものアトピーがきっかけで自然食の会社を始めたが、顧客は年齢層が上の世代が中心。若い人たちにも何とか健康に対する意識を持ってもらいたいと、思いついたのがジェラートだったそう。 それからは、自ら本場イタリアに修業に出かけて技術を習得。ただ、当時は砂糖やたっぷりの乳製品、さらに乳化剤なども添加して、甘くて脂肪分多めが主流。それをそのまま提供しては元も子もないと、試行錯誤の末、自分の目指す“健康でおいしい”ジェラートを完成させたのだ。本場イタリアのジェラート協会による世界最大のコンテストに参加し、2018年から3年連続で入賞を果たすという快挙も成し遂げている。 中目黒店のオープンは2018年で、今年6周年を迎えた。開業メンバーでもある副店長の赤坂麻里奈さんは、「ジェラートが好きで働き始めましたが、今でもこの店を超えるジェラートに出合っていません」と笑顔で答えてくれた。「6年前にベビーカーに乗っていた小さな子どもが、今では小学生になって、親子で通ってくれたりします」 今回選んだ甘酒を使った和風テイストの「米のうまみミルク」と、養生伝統食・黒五類や竹炭を含むユニークなネーミングの「ザ・忍者 精進忍者食」は、どちらも動物性素材を使わないヴィーガンアイスにもかかわらず、それを(微塵も)感じさせないテクスチャーはさすがだ。店で一番人気という「超高級シシリアン・ピスタチオ」や、きれいなブルーの「ブルーな北海道の大地から海までのソルティーミルク」、鉄板の「マンゴーオレンジ&ハニー」は、どれも濃厚でコクがあり、リッチ感が半端ない。なかでもソルティーミルクは、甘みと塩味のバランスが絶妙でめちゃくちゃおいしかった。 ジェラートは、どれも少しだけ常温に置いて、柔らかくなってきたところを練りながら食べるのがおすすめ。滑らかさが増して、口溶けも最高になる。美しくておいしい、それでいて体にも優しいジェラートを贈ってはいかがだろう。 プレマルシェ・ジェラテリア 中目黒駅前店 営業時間/12:00~20:00 定休日/木曜日 価格/6個入り3000円~(京都三条本店から直送、送料別)、単品700円~(店頭) ※税込み 問/03-6303-0141 https://gelato.organic/ 熊野由佳 ライター&エディター。徳島県出身。外資系ジュエリーブランドのPRを10年以上経験した後にフリーランスに。旅、食、ときどきファッションをテーマに、雑誌やWebに執筆中。無類の食べもの好きであり、B級グルメからミシュラン星付きまで、自分の納得した店だけを紹介する「実食主義」を貫いている。酒好きが高じて「唎酒師(ききさけし)」を取得したが、おいしいワインの探索にも余念がない。
朝日新聞社