挑戦し続ける重度自閉症児の娘 「できないことはない」見守る家族と日常の発信には応援の声が集まる
「継続的に続ける強い信念を母がもって毎日取り組めば、できないことはない」 由希絵(@tomagou.don)さんの娘であるゆいなさんは知的障がいを伴う重度自閉症児です。 自閉症がありつつも、洗濯など日常生活のさまざまなことを自分でこなしており、その様子はInstagramにてみることができます。 【写真4枚】自転車を買ってもらえて喜ぶゆいなさん(tomagou.donさんより提供) 今回、自転車を新たに購入することになったゆいなさん。自転車を乗る練習はこれまでたくさんしてきました。交通ルールもしっかり頭にいれていたゆいなさんはとても嬉しそうに自転車のハンドルを握りしめてます。 障がいに負けず、多くのことにチャレンジするゆいなさん。そしてゆいなさんを支える由希絵さんについて話を聞きました。
SNSでの発信について
ゆいなさんは、社会性やコミュニケーションの障がい、さらに強いこだわりがあり、興味や行動が限られています。具体的な言葉で短く話すことで本人とのコミュニケーションはとりやすくなります。 また、物事を記憶することや始めたら最後までやり遂げること、ダンスをすること、指先が器用なことなど、得意なことも多くあります。 そんなゆいなさんについて、由希絵さんは「今まで頑張ってきたことを何らかの形で残したい。ゆいなは日常において、いろんなしがらみがあるなかで確実に前に向かって生きている。母である私も娘のように前向きに毎日続けられるものがないか」という思いがあり、SNSにて発信を始めました。
自分で選んだピンクの自転車
今回、春から通う中学校への登校のため、自分で選んだピンクの自転車を買いに行ったゆいなさん。 投稿では、早く乗りたい気持ちを抑えきれない様子が伝わります。由希絵さんによると、この日をとても楽しみにしていて、何度もカレンダーで確認して家族に「自転車買う」と伝えていたそう。 「ゆいなが自分の自転車を買ってもらえることをとても楽しみにしてる様子を見ると、愛おしく思えました。また、ゆいなの好きなピンクの自転車が店頭にあるかな?とドキドキもしました」と、由希絵さんもドキドキワクワクしていたようですね。 大事そうに買ったばかりの自転車を自分で車まで運ぶゆいなさん。駐車場の途中で自転車に乗ってしまいますが「ヘルメットをしていないときは?」という由希絵さんの声に「乗りません!」とさっと降りることができました。 ゆいなさんは、6年前に自転車の練習をスタート。小学1年生のときから、毎週末練習していたんだとか。そのおかげで、小学2年生になる前には自転車に乗れるようになりました。 「自転車で通学させるとなると、交通マナーも覚えなくてはなりません。ゆいなのなかでピンクの自転車で新しい学校に通えることが何よりの楽しみなようです」と由希絵さんは話してくれました。 お母さんと一緒に安全に気をつけつつ、自転車に乗ることが好きなゆいなさんは大好きなお姉ちゃんが通っていた学校に自分もピンクの自転車で通えることを待ち遠しく思っているそうです。 動画には「ピンクの自転車とっても似合ってます」「自転車乗るのもとっても上手になってるね」「こちらまで幸せな気持ちになりました」など、温かいコメントがたくさん寄せられています。 コメントに対して由希絵さんは「何事も一生懸命時間をかけて教えたことは必ず習得していきます。そんなゆいなの様子をSNSで発信してきたことで『楽しみにしていた自転車を買ってもらえてよかったね!』『練習もゆいなちゃんなら頑張れるよね』と後押ししてくれるコメントが多かったように思えます」と話してくれました。